なのは長編小説(1)

□輝ける風と燃え盛る炎は(その四)
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第十三話:それは、カイリの決意


翌日の朝、カイリは海鳴海浜公園で、魔力コントロールの練習をしていた
『35 36 37 38 39 40…』
シャイニングホープのコインから、数字を刻む声が聞こえる、その声は、母、エリーゼに似ていた
右手を上げ、空と同じ色の魔力の塊を操り、空き缶を打ち上げる
『…295 296 297 298 299』
そして
『300』
「これで、決める!」
カイリが右手を突き出すと、魔力の塊が、空き缶に当たり、ゴミ箱の中に入っていった
「出来た…」
『congratulations master(マスター、おめでとうございます)』
ぱちぱちぱち…

後ろから控え目な、拍手が聞こえて、振り向くと、なのはとシグナムが立っていた
「すごいね、カイリ君」
「成程、なかなかの成長振りだな」
「はい、ありがとうございます」
なのはとシグナムから賛辞の言葉を掛けられ、カイリが顔を赤くして頭を下げる
「それでは始めようか、ルーキスウィンド」
言いながら、レヴァンティンを起動させ、騎士甲冑を装備する
「はい、よろしくお願いします」
カイリも同じように、シャイニングホープを起動させる
互いに、お辞儀をすると、なのはを立ち会い人にして、模擬戦が始まった
「行くぞ!レヴァンティン!」
『explosion!』
間を置かずに、カートリッジをロード、レヴァンティンの刀身が赤く燃える
「やるよ!シャイニングホープ・ライトニングモード!」
『roger!start up lightning mode(了解しました。ライトニングモード起動します)』
同時に、シャイニングホープもカートリッジをロード、刀身が光り輝く

「全ての光よ目の前の敵を貫け!…」
「飛龍一閃!」
「…ペネトレーション・ライトニングソード!」

ドッガーーン!

光と炎が同時に衝突し、大爆発を起こす
しかし、潜在的な魔力の差で、その衝撃は、シグナムの方に向かっていく
「くっ、だが負けん!」
シグナムは更に、切り払い、その衝撃を打ち消す、しかし目の前にカイリが迫っていた
「でやぁーーっ!」
カイリがシグナムに向かって、剣を振り下ろす
それを、上段の構えで受け止め、更に、カートリッジをロード、刀身の温度を上げ、レヴァンティンそのものが赤く燃えている
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