なのは長編小説(1)
□Burning air force(その2)
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ほら、と、自身のバリアジャケットを指し示す
その胸の部分が破けて、直径1cm程度の穴が空いていた
「プロテクションを抜いて、ジャケットに届いてる、ヤスヒロの勝ち」
『yasuhiro!you win!good attack!』
バーニングディターマインも、ヤスヒロの勝利を称える
「あ、ありがとうございます!」
すこし離れた場所から
「あれが…、古代歌詞の力」
スバルが驚愕の表情で、モニターを見つめる
「うん、私はユーノ君に話は聞いていたから、知ってたけど…」
なのはは、感心したように
「ティアナは、どう思った?」
ティアナに話を振り、ティアナ自身
「あたしも、正直、驚いています」
と、だけ答えるが
内心では
(まだ12歳で、あんな戦い方が出きるなんて…、それに…、ただのアイドルだと思っていた、あの子も、古代歌詞なんて言う、レアスキルを使う、て…、凄すぎるし、それに引き換え、私は)
自らの無力さを嘆いていた
「あ!危ない!」
スバルが、何かに気付き
ウイングロードを発動させ、駆け抜けて行った
「さて、と、そう言えばミーニャは?」
アリーナが、ミーニャの姿を探し、辺りを見渡す
「確か、あの…、あ!」
場所を知っているヤスヒロが、ミーニャがいるはずの、方向
訓練場の端の空中に向いたとき
ミーニャは、魔方陣の上で目眩を起こしたように、ふらふらしていた
その魔方陣も次第に薄くなり
消失し
ミーニャが落下した
「ミーニャさん!行くよ!風神!」
ヤスヒロが風を巻き起こし、ミーニャの救出に向かう
(間に合わない!)
そう思った時
ミーニャの近くに、空色のレールのような道が現れた
「君!しっかりして!」
誰かの、呼び掛ける声が聞こえる
「ん、私…、確か」
ヤスヒロ君が、アリーナ隊長に勝利したのは、なんとなく覚えている
目を開けると、心配そうに覗き込む顔が、目の前にあった
名前は確か、スバル・ナカジマさん
「よかった、どこも怪我がなくて」
さらに自分の状態を見ると、その人に抱き抱えられている
「あの、あの、あたし大丈夫ですから!あの!もう立てますから」
(あ〜っ、う〜恥ずかしいよ〜、カメラ小僧とか、パパラッチとか、いないよね…)
降ろしてもらうと、すぐに周りを見渡し、誰も隠れていないのを確認する