なのは長編小説(1)
□Burning air force(その2)
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第五話:それは、新たなる敵の存在
ヤスヒロとアリーナの模擬戦が終わる頃
空月山の頂上付近
『こちらロングアーチ、バーニング02、聞こえるかぁ?』
「バーニング02、レセナリア・レイアーズ、大丈夫です、聞こえますわ」
はやてからの通信に短く答え、レセナ達は、山道を歩いていた
その後ろでは
『バーニング03は、どうやろ?』
「バーニング03、エルシオーネ・エスクード、こっちも大丈夫です」
エルが、ライフル型のデバイスを抱え、レセナの後に続いている
『ほんなら、もう一度確認するけど、今回の任務は、昨日、現れたガジェットドローンの調査と、ロストロギアの捜索や、思い過ごしやったら、ええんやけど…、ガジェットが現れた言うことは、近くにロストロギア…レリックがあるはずやから、何か変わった事とかあったら報せてや』
「了解、致しましたわ、ところで八神部隊長」
『なんや』
「ワタクシ達だけで、捜索するんですの?この森だけでも、結構な広さですのよ?」
レセナが心配するように、空月山の森は、その奥が洞窟とも思えるぐらい深く、そして暗い
レセナが現在、移動している山道も、拓けているとは言え、周りを背の高い木々に囲まれ、太陽の光も、ほとんど届かない
ガササ、ガサ…
『大丈夫や、助っ人も呼んどる』
「助っ人?」
ガサ、ガササ…
その、レセナの心配を振り払う人物が、その森の奥から現れた
「探しましたよ、レイアーズ二等空尉、エスクード一等空尉…」
その人物は、一見するとショートカットの少女にも見えて
「森の奥に、遺跡のようなものを発見しました」
その眼差しは、歴戦の勇士を思わせる程、鋭く
ティアナに似た顔をしている
「あ、あなたは…」
レセナが、その人物に声をかけようと、近付くが
ガツっ
その人物は木の根に躓き…
「うわわわわわわわ」
「ちょっと…、待っ…」
倒れるかと思われたが
むにゅる
「…て、下さいまし」
呆れた顔の、レセナの眼下に、その人物がいる
“溺れるものは、藁をも掴む”の言葉通り、転ばないように掴んだ、その手は
むにむに
レセナの胸を掴んでいた
「す、すいません!」
すぐさま、離れようとするが