なのは長編小説(1)

□輝ける風と燃え盛る炎は(その六)
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―もう!何度言えば分かるんですか!使った材料は棚に戻す!次は許しませんから!

―あなた!カイリが、カイリが熱を出したの

―あなた…、良かった、ただの知恵熱だって

―ねぇ、あなた…、初めて私と会った日のこと、覚えてます?

(初めて会った?)

そして、記憶は遡り 
十五年前の、冬の夜

―初めまして、時空管理局執務官、エリーゼ・ルーキスウィンドです 

エリーゼ…

エリーゼ…


「ぐ…、ぐぅぅぅ…、えりいぜ…、エリーゼ…」
気付けば、デストロイマーダーの意思は涙らしき、液体を流していた 

その涙を見て、カイリは決意する
悲しい決意を

『クロノさん、お願いです。……の準備を』
『なっ…』
『お願いします』
『分かった。衛星軌道で待機する、目標の転送、しくじるなよ』
『了解しました…、ありがとうございます』
クロノに念話を送り、シャイニングホープを構える
「剣に集まりし、全ての光よ…、希望の光となりて、輝きを増し、呪われし闇を浄化せよ!愚かなる者に、等しき裁きを!」
『clearly flash sword』

バシュゥッ!バシュッ!バシュッ!
シャイニングホープ・ライトニングが、カートリッジを三発ロード、刃が巨大化する
「剣に集まりし炎よ、業火となりて、忌まわしき悪を浄化せよ!愛する人のために、力を貸して!」

『salamander blaze sword』

ボウ
ゴォォォォ…
バーニングディターマイン・エタニティの刃に炎が纏い、それがドラゴンを型どる


「「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!」」


二人の叫びを合図に

ズギューーーーーン!
ゴォーーーーーーー!

光が炎が重なり、巨大な魔力光になり

ドォッ!バァアッ

デストロイマーダーの意思に直撃

「強制転送!」
「目標!ウガリィ山脈上空!衛星軌道!」
「「転送ぉーーーーーー!」」


その頃、アースラ
「まさか、僕自身が、これを使うことになるとは」
クロノの手の中には、一つのキーが握られていた

紛れもない

アルカンシェルの発動キーである 
キーボックスまで、歩みを進めて、クロノの指が震えている

「目標を確認!尚も再生を繰り返しています!」
「エネルギー充填、百%!」

あとは、キーを挿し込むだけだが、指先が震え、鍵穴に、はまらない
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