政略結婚小説

□日番谷の怒り
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「皇太子様、お話が…」

「なんだ楓?」

「桃様のことですが…」

「あの女か…楓」

「何でしょうか?」

「いくらお前でもあの女への接し方について何も言わせないぞ」



楓で日番谷が唯一信頼している次女だ。

他の次女はたくさんいる日番谷の妃の手引きをしたりするから信頼できない。

楓だけが日番谷の意志を尊重し使えてくれているのだ。



「皇太子様…私は桃様への仕打ちに対し何も言うつもりはありません。ただ…」

「ただ?」

「桃様が捺稀様と仲良くなり、皇太子様が桃様を呼ばないので桃様は捺稀様と毎日を過ごしておられるので…」

「なんだと?あの女……楓!すぐあの女の部屋に行く!準備をしろ!」

「はい」


日番谷の表情は怒りに満ちていた。

普通ならこれは嫉妬と思うが嫉妬ではない。

怒りのまま日番谷は桃の部屋を訪れた。




 
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