銀魂小説
□盲目な君
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万屋に着くなり俺は土方を抱いた。
俺だけを見て欲しくて、沖田君のことをみじんも考えさせたくなかった。呼吸すら忘れるほど激しくした。
揺れる黒髪は妖々しく
桜の肌は純粋で
つくろう腕は暖かく
蕾は色欲をかりたて
灰色の瞳は娃だった。
「愛してる…愛してるよ…愛してるんだよ!!」
届かないのは知っている。だってトシは沖田君が好きなんだもん。それにトシは自分が沖田君を好きなことに気付かないかぎり俺の愛も分からない。
ああなんて不毛な恋
ああなんて盲目な君
それでもトシは俺を好きと言ってくれた。
愛を知らない中でも愛を与えようとしてくれた。…ありがとう、銀さんはトシと一緒じゃない人生はもう考えれないんだ。
君の瞳が娃らしい