★その他★
□Chiaki tha mp★
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成田空港─
「千秋先輩大丈夫ですヨ
ちゃんとのだめがついてマスからね」
「あ,ああ…」
千秋は飛行機の待ち時間,ベンチに座ってひたすら震えていた。
その横ではのだめが心配そうに千秋の手を握りしめている。
そのうち,飛行機の到着を知らせるアナウンスが鳴り響いた。
千秋の顔は一気に青ざめる。
「さあ先輩行きますヨ」
のだめは自らの肩に千秋の腕を回してゆっくりとゲートへ向かう。
しかし千秋の足は少しだけ進んで止まってしまった。
「千秋先輩…
あ!のだめがおんぶしてあげマス!!」
いつもなら千秋の鉄拳が飛んで来るはずだが今日は鉄拳が飛ぶどころか返事すらない。
それを良いことにのだめは千秋を本当に背負ってゲートへ向かった。
「ムキャー!!」
気合いの一声を上げ,やっとの思いで機内に運び込む。
機内に着くなり千秋はのだめからしがみついて離れない。
「あへ〜真一クン〜」
のだめは千秋が自分にきつくしがみついている事に気を取られてそろそろ離陸するという事も忘れていた。
離陸アナウンスを聞きようやく我に帰ったのだめは惜しみながらも千秋を離し席へ座らせ,自らも隣の席へ座りシートベルトを締める。