銀魂
□微温
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「銀ちゃーん
私いつまでこの薄い飯食べなきゃいけないネ」
「退院するまで我慢しろ
ほらちゃんと食えよ
はい あーん」
昨日撃たれて一回心臓止まったにも関わらず,今日にはもう傷口が塞がりピンピンしてる。
「ったく 心配して損したぜコノヤロー」
なんて憎まれ口を叩いてはみるものの,内心ホッとしていた。
あのまま息を吹き返す事がなければ俺は──
神楽を護れなかった自分を一生恨み続けてたと思う。
「銀ちゃんボーッとしてどうしたアルか?」
今目の前にいるこいつが
「どうもしねーよ
俺ァそろそろ行くぞ
新八ばっかに店番任してらんねーからな」
愛しくてたまらない─
俺は神楽に背を向けて手をヒラヒラと降ってみせた。
だが背後から神楽が力一杯抱きついて俺の動きを奪う。
「えー行かないでヨ銀ちゃん
私寂しいネ」
きっと神楽は何も考えてないんだろうな。
俺の気も知らないでのうのうと抱きついてくんじゃねーよ
「俺の代わりに新八来るからそれまでおとなしく待ってなさい」
俺は逸る気持ちを必死に押さえ込み,神楽の頭をポンポンと撫でた。
だが神楽は物足りなそうに頬を膨らます。
そんな顔すんなよコノヤロー
実はわざと知っててやってんじゃねーのか?
「私銀ちゃんの方が好きアル」
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