銀魂
□Scar
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外はこれでもかと言う程どしゃ降りで
まるで今の俺の心境を語っているかのようだった。
いつからだったろう
俺と神楽の関係が段々と捩れていったのは…
そうだ 全ての過ちの始まりは俺のせいなんだ─
「銀ちゃーん
ドメスティックバイオレンスもいい加減にするアル
私お腹ペコペコネ」
あの時の俺はむしゃくしゃしてて
「…っるせーんだよ
新八ん家行ってお妙の卵焼きでも食って来い」
アイツの顔見向きもせずに言葉を吐き捨てた。
「銀ちゃん酷いヨ
私に死ねって言ってるネ!」
「………」
ツッコミする気力もなかった。
「それに私…銀ちゃんの料理がマミーの料理の次に好きネ」
アイツはあん時から俺に些細な好意を見せてくれてたんだっけ─
それを良いことに俺ァ
「おめーよォ 俺に構ってほしいんだろ?
それならそうと始めっから言えよ」
「…銀…ちゃん…?」
アイツ自身で溜まりに溜まった欲を晴らした。
あれから神楽はどんな形であれ,俺に求められる事を自ら望んだ。
いや 実際こんな形望んじゃいなかったんだ─
俺だってもう嫌なんだよ
今確かに感じるお前からの愛情と
俺の中に芽生え始めた愛情
もうこれ以上傷つけたくない──
-END-