おはなし

□逆チョコ
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「なんのつもりだ?」


扉に貼られていた1枚の紙には綺麗な字でこう書かれていた





『関係者以外立入禁止
許可なく入るのなら、どうなっても知りませんよ?』





中からはガチャガチャと騒がしい音と共に八戒と悟空の声が微かに聞こえる




「俺だって知らね―よ。入るんなら命懸けでどうぞ、三蔵サマ(笑)」



煙草吸いながら、暇を持て余していた悟浄が答える
何をしているか教えてもらえなかったせいか少しふて腐れ気味のようだった。



「ふん、興味ねぇな」


ふたりは忠告通り中に入ることもせず、煙草を吹かしていた。



―――――――――――


「マジごめんな!!八戒だけだったらすぐに終わったのに…」


周りには泡立て機やボ―ル、鍋といった料理道具が散乱していた

悟空の顔には溶けたチョコがついており、その奮闘振りが目に見える。


「いいんですよ。独りよりふたりで作った方が楽しいですし」



悟空とは対照に八戒の周りは既に綺麗に片付けられている。


「教えてくれてサンキューな!!八戒の作ったやつ超上手そう。」


「食べちゃダメですよ?悟空の好きな甘いやつじゃありませんから」

「食べないって。だって……悟浄のだろ??」

「そ―ゆう悟空は三蔵ですか?」


「……」
「……」


そんな言い合いをして、どちらともなくお互いに笑いあった





明日は想いを形に届ける日だから
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