ポケモンLongNovel

□ある少年の苦悩
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第2話 ある少年の苦悩 




「♪ポチャチャポッチャチャ〜ポチャッチャ!!」

(ぱちん!!)

「ピカピカッピカカピカピチュ〜♪」

「♪ポーポーポ〜ポッチャマ「♪ピーピーピ〜ピカチュ」」

「ピッピピカピカピカピチュ〜♪ピピピ!!!」


「ふふっ、ポッチャマとピカチュウご機嫌ね〜♪」

時折ハイタッチをして鼻歌を歌いながら三人の前を歩く二匹を見てヒカリはくすっと笑った。

「それを言うならヒカリもだろ?」

「へ?わたし!?」

「ああ、ポケモンセンターを出てからずっと嬉しそうだしな!」

「〜だってだって!!ミクリカップに続いてこんな素敵なコンテストに参加出来るなんて夢みたいなんだもの!!」

コンテストへの参加カードを強く握りしめながら、ヒカリは嬉しそうに顔を赤く染めた。

「ははっ、サトシにまでバレるくらいだからなぁ。よっぽど嬉しいんだろう、仕方ないさ!!」

「タケシ…それどういう意味だよ」

"サトシにまで"と言う一言が気に入らなかったのか、サトシは不機嫌そうにタケシをギロリと見上げた。

「あ〜…まぁ、気にするな、なっ!!
あ、もうそろそろ町に近い橋が見えてくるはずだぞ!!」

「本当に!?いこ、ポッチャマ!!!」

「ポチャ!?」

先頭を歩いていた自分のパートナーを抱きしめ、ヒカリはいきなり走り出した。

「おっ、おい!!ヒカリ!!いきなりどうしたんだよっ!!」

「〜競争っ!!先に橋まで辿り着いた人が一番ね!!」

「なっ!!ヒカリずるいぞ!?ピカチュウ、オレ達も行くぜ!?ぬぉーっ!!」

「ピッカー!!!」

「えっ?ちょっ待っ!!二人とも!?」

ヒカリに続いて猛スピードで掛けて行くサトシの背中に届かぬ手を伸ばしたタケシは、その場に一人取り残された。

「まぁ…いいか」
(話も反らせたし、な)

ヒカリに感謝しながら、先程のサトシの不満そうな顔を思い出したタケシは呟いた。
そもそも、サトシは朝の騒動のせいで少し機嫌が悪かったのだ。

いや、本当の事を言えば朝の騒動だけがサトシの不機嫌の原因ではない。

普段なら不満ながらもすぐに笑って許してくれそうな話だったのだか、先程のサトシを見る限り今回はそうではなかった様に思えた。

その原因を作ったのは多分、恐らく…いや、絶対にシゲルなのだ。

その証拠に、今のヒカリにも負けないくらいに機嫌の良いサトシがつい数日前までいたのだから。

サトシがしばらくポケギアを貸して欲しいと言って来た事にも合点がいくし、あんなに嬉しそうな表情をさせられるのは彼だけだろう。

それがどうだろう、先日いきなりポケギアを投げつけるように帰して来たサトシの顔はまさに鬼の形相だった。

その時、些細な会話の中でさえサトシを刺激してしまう可能性もあると思い、しばらくは無頓着につつかずそっとしておこうと…そう決めたばかりだったのにー…。

勉強の復習をする様にしばらく思考をめぐらせた後、失言だったなぁとタケシは自分を省した。


「タケシ〜!何してんだよ〜?!早く来いよーっ!!」

「置いてっちゃうわよ〜!!!」

一向に後を追い掛けてこないタケシを心配したのか、大声を上げながらサトシとヒカリはタケシの傍まで引き返してきた。

「あ、ビリは罰ゲーム決定だからね!!」

「なにっ!?き、聞いてないぞ!!!…ってかやっぱり走るのか!?」

「ああ!!さっき二人で決めたんだぜ!?ビリは一番の人の言うことを何でも聞くって事になったから!!」

サトシとヒカリは顔を見合わせて不敵に笑った。

「え?」

「じゃ、もう一度やり直しね!!よ〜い…」

「え?」

「「どん!!!」」

「嘘だろーっ!?」


二人のテンションに着いていけず戸惑うタケシだったが、二人が不敵に笑った"罰ゲーム"と言う嫌な響きに押され、ヤケクソ半分に二人の後を追い掛けて走り出すのだった。





目指すはヨツノハタウン、幸せを掴み取る街!!
(一体いつになったら着くんだ!!?というか罰ゲーム何て絶対嫌だーっ!!!)



TO BE CONTINUED...







あとがき...
はい、連載物なのに更新出来ていないお話第2話でした!!←そして相変わらず短文で駄文
久しぶりに書いたせいで若干みんなの心境に変動が出てしまいました(汗)
続きを楽しみにして下さっている方には本当に申し訳ないと思ってます(土下座)

次回こそ到着します!!!

>追記
どうでもいい事ですが…ピカチュウとポッチャマは一応「ハイタッチ」のサビ部分を歌ってます←




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