ポケモンNovel

□我慢の限界
1ページ/1ページ


(注)※当サイトにしては若干エロイです。(15禁くらい?)
短編の密室エレベーターと似たレベルです。いや、セクハラ度はそれ以上かもデス(汗)
⇒苦手な方はお戻り下さい。



・・・・・・・・・・・



「あー…ほんとだ、寝てる」

音を立てないようドアをゆっくり開けて室内に入ると、聞いていた通り規則正しく寝息を立てて眠る幼なじみがそこにいた。
作業中に眠くなったのか、イスに座ったまま机に突っ伏した状態で右手にはしっかりとパソコンのマウスが握られていた。
そのすぐ傍には空になったマグカップ…匂いからしてコーヒーが入っていたのだろうとサトシは推察した。

(相変わらず砂糖もミルクも入れないんだな…)

「留守番を頼もうと思ってワシが部屋に来た時にはもう既にぐっすりだったんでな…起こすに起こせなくてのぉ…」

「分かった、博士は講演会急ぐんだろ?留守番はオレに任せて下さい」

「サトシが調度来てくれて助かったわぃ…じゃあ、宜しく頼む」

「はい」

ヒソヒソと小声で会話をした後、博士は室内から姿を消した。

それにしても…。

(珍しい事もあるもんだな…)

いつだってコイツは余裕ぶって他人には疲れた態度なんて絶対に見せないから余計にそう思った。

いくら自宅であるオーキド研究所であるとしても、寝るなら寝るでちゃんとベッドに横になっているはずなのだ。
しかも、今日は博士の講演会がある日。
普段のコイツなら気の利いた一言でも添えて絶対に見送りくらいはする。

「そんなに疲れてるのか?」

心配になって無意識に声をかけてしまったが、返答は帰らずそれは独り言で終わった。

久しぶりにお互い帰って来たんだから少しくらい話がしたかったのに、と心の中で文句を言いながらサトシは壁に掛けてあった折りたたみ式の椅子を開き、今だぐっすりと眠る幼なじみのすぐ隣に置いて座った。
先程より縮まった距離から顔を覗いて見たが、その表情は何も変わらない。

開けたままの窓からふわっと風が入り、無防備に眠っている幼なじみの前髪を揺らした。

「…オレ、相変わらず砂糖は3個入れるんだ。勿論ミルクも入れてな?苦いままじゃ飲めないんだ。
あ…あとな、タケシにいつかは一人で旅する事になるかもしれないからって言われてヒカリと一緒に料理習ったんだ。目玉焼きくらいなら作れるようになったんだぜ?あと…」

少しくらい声を出しても起きないだろうと思いながら、ひそひそとサトシは語りかけるように話し始めた。
シンオウに来てから出来るようになった事、今だ苦戦している事、新しく出会ったトレーナーやゲットしたポケモン…。

話したい事は山ほどあるのだ。
一通りしゃべった後、何の反応も見せない顔を再び見る。

(疲れているのは分かってる、分かってるんだけど…っ!!!)

「あ〜…、やっぱりちゃんと聞いてほしいかも」

寝ている人間に何を熱く語っても仕方ないし、つまらない。

遂に我慢の限界が来たようだ。
折りたたみ椅子を更に横にずらし、距離をぐっと更に縮めた。

「シゲル、起きろ」

小声ではなく、今度ははっきりとした口調で呼ぶ。
サトシの声に反応したのか、シゲルは「んんっ」と声を漏らし、まぶたをピクッと動かした。

「んー…サトシ、か?」

まだ眠たそうに瞬きを繰り返しながら、シゲルは机からゆっくりと身を起こした。

「あ、博士は講演会に行ったぜ?」

「あー…、寝すぎたな。サトシ、もしかして僕が起きるまで留守番頼まれた?悪かったね」

「おう、別に気にしてないぜ!?」

「ありがとう…
で、いつからここにいたんだい?」

「んー…結構前かな、お昼前には来てた」

「ふーん…通りで…なるほど、ね」

「?何が??」

「いやぁ…久しぶりに良い夢を見てね」

「夢??」

「あぁ、サトシがいたよ」

「おぉっ!!オレ夢に出たのか!?」

「勿論、君がいないと始まらないからね」

「他には誰が出てたんだ?」

「?君だけだよ、二人っきりだからこそ出来るんだし」

「は?二人っきり?」

「あぁ…、恥ずかしそうに顔を赤らめて上目使いで僕を見つめてくれたベッドの上の君は凄く可愛いかっ…うわっ!!!」

「だ〜っっ!!!!ヤメロッ!!一体何の夢を見てるんだお前はーーっ!!!!」

嬉しそうに…いや、ニヤニヤしながら話し始めたシゲルの胸倉を勢いよく鷲掴(わしづか)みにしてサトシは思いっきり怒鳴った。
殴らなかっただけまだ偉い、とサトシは自分を褒めた。

(疲れてるだんろうなと思って気を利かせて起こさずいたのにぃ〜っ!!!!)

「そんなサトシ、照れなくてもいいのに」

「怒ってるんだオレはーーっ!!!!」

勘違いなことを言い始めたシゲルを今度こそ殴ろうと思い、サトシは空いている左手を勢いよく伸ばしたがその手は軽くキャッチされた。

「利き手じゃないから力入らないだろう?」

眠気が飛んだのか、いつもの余裕ある表情を見せてシゲルは微笑んだ。

「〜うるさいっ!!手ぇ離せよ!!」

「離したらまた殴るだろ、嫌だよ」

「!!!?」

掴まれた左手をいきなり引き寄せられ、不本意にもサトシはシゲルの胸に倒れこんだ。
いきなり何するんだ、と文句を言おうとするサトシの耳元でシゲルはクスクスと笑った。

「…何がおかしいんだよ」

「ん?別に。それよりさ、折角久しぶりに会ったんだし…」

「???」

「…夢の続き、シテみないか?」

「…〜っっ!!!!しない、絶対しない!!!」

シゲルの意図する事が分かった途端、BOMと効果音を立ててサトシの顔は真っ赤に染まった。
耳まで赤くなったサトシを見てシゲルはまたクスクスと笑う。

(ヤバイ、絶対ヤバイ!!!!)

すぐさま離れようと思い腕に力を入れたサトシだったが、しっかりと両腕で抱き寄せられてしまいそれは叶わなかった。

「っばか力っ!!」

「サトシには言われたくないよ」

「嘘つけ!!お前の方が絶対力強いだろ!?」

「僕はサトシに対してだけ力が強いんだよ」

「何だよソレ…って、お前どこ触ってるんだよっ!!!」

サトシを更に抱き寄せ、片手だけを背中からスルスルと下に下ろしたシゲルの手は、いつの間にかサトシのお尻から腰を行ったり来たりしていた。

「え…あー、ごめん。無意識につい」

「こんな事無意識にするのかよお前はっ!!」

「ああ大丈夫、こんな事するのもサトシに対してだけだから」

「全ッ然、だいじょばない!!!」

謝罪しながらもシゲルの手は一向に止まらない。
むしろ手の動きは大胆になり、お尻だけを集中して撫で回した。

「〜い、いい加減に…っひゃっ!!!」

服越しに背中を支えていたもう片方の手がいつの間にか白いTシャツをめくって入り込んだのだ。
いやらしく入り込んだその手はサトシの肌に触れて再び背中を支えた。

「ああごめん、手が冷たかったね…感じた?」

「だ、誰が…!!!変な事言うなよ、離せってば!!」

シゲルを思いっきり睨みつけて抵抗したサトシだったが、顔を紅潮させて上目づかいに潤んだ瞳には何の迫力もない。

「あー…やっぱ夢なんかより現実のキミの方がずっと魅力的で可愛いよ」

「〜!!!!可愛いとか言うなっ…んんっ!!!」

文句ばかり言うサトシの口を無理やりシゲルは塞いだ。
すぐに離しては再び塞ぎ、軽いフレンチキスを何度も繰り返す。

途中でわずかに漏れるサトシの甘い声だけが室内に響き、満足したシゲルは一端塞いだ唇を離した。

「なぁサトシ、本当に…シナイのかい?」

「〜はぁはぁ…。お前…最初っから、するつもりだったな?」

意地悪気に聞くシゲルにサトシは力なく答えた。
こんなに体が熱く、息が上がった状態で今更引き返せる訳がないのだ。
それを知っていてコイツはわざわざ聞いてくるのだからムカツク。

「それはどうかな、僕はサトシがOKしないんだったら諦めてるし」

「〜あーもーっ!!!…分かった、その代わり夜ごはんはここで食って帰るからシゲルが作れよ!?
ハンバーグな?あとポテトサラダにポタージュスープ!!!あとデザートも!!」

「了解、それで済むなら安いものさ」

「絶対だからな!?オレ、あとで話したい事もいっぱいあるんだ」

「ああ分かった、分かったから……」

開きっぱなしだった窓を勢いよく閉め、シゲルはベッドにサトシを押し倒した。





(まずは君を食べさせて…)




END...



あとがき...
あーー…とりあえず恥ずい。
中途半端。そして甘い、セクハラ三昧…シゲルファンの方本当に申し訳ありません!!!
当初はほのぼの設定でサトシが積極的になってシゲルも負けじと応戦して強引になる感じだったんですが…一体どこで踏み外したんだろう(アレレ??)
かなり遅れましたが30000Hitキリ番(シゲサトで強引なシゲル)です。
匿名(名前未記入)の方からリクエスト頂いたんですが、小説かイラストか希望が書かれておらず、サイトやブログで呼びかけてみたんですが連絡も取れなかったので小説にさせて頂きました(汗)←スミマセン


※リクエストして下さった匿名様のみお持ち帰りOKです♪
駄文ですが宜しければどうぞ(ペコリ)





[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ