小説

□かんざし
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お姫はんは、時々オレたちの部屋に遊びに来る。

なんでかはわからんけど危脳丸や満丸がおらんときにしか来ーへん。もしかしてオレがいつもひとりで部屋におるのは、なんや塞ぎ込んでるんやないかと気ィ遣こてくれとるんかな?

もともと一人でいるのが好きなだけなんやけど。
お姫はんは優しいな。

たいてい手土産を持って来てくれる。羊羹、回転焼き、甘納豆、水飴、みたらし団子。オレは女子供やないねんで。
…………。
団子、美味しいから好きやけど。
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