パラレル

□標的225 雑種
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その1 表紙ネタ
※シャルは14歳です

今日も始まりはささいな(?)事だった。
古いアルバムを広げていたシャルはザンザスの写真を手にすると、ぽつりと呟いた。
「この写真のザンザス様って……露出狂?」
「ご……」
誤解だとザンザスが言おうとする前に、シャルはもう一度呟いた。
「ザンザス様って露出狂なんですね………皆にも教えてこよっと」
シャルはそう言うと、一目散に扉に向かった。
「ま、待て、シャル!」
誤解だ!とザンザスは叫ばずには居られなかった。
ザンザスとシャルの追跡劇はヴァリアーの屋敷全体にまで及んだ。
シャルが歌うように呟きながら廊下を走り、ザンザスがその後を必死に追い掛ける。
年の差からか、ザンザスはシャルに追い付くことはできず、2人の間は広まるばかりである。
すると2人の前をレヴィが横切ろうとしてした。
「シャルを捕まえろ、レヴィ!」
ザンザスはチャンスだと言わんばかりにレヴィに命じた。
「はい!」
レヴィは敬愛するボスからの命令なので、走ってくるシャルを捕らえようと身構えた。
しかし、シャルは……
「レヴィ、邪魔!」
と叫んで跳躍した。
成長するにつれて運動能力もあがったシャルは大きな弧を描くと、レヴィの頭を踏み付け、少し先のじゅうたんに猫のような動きで着地した。
軽くじゅうたんに手をつくと、シャルは再び走りだした。
それを見たザンザスはチッと舌打ちをした。
そしてよろめくレヴィの横を通る際、役立たずと呟いた。

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