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□アニリボに瓜登場記念小説
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「あちぃ〜」
開け放たれた窓は室内を隠すように簾がかけられている。
しかし、その向こうから聞こえる蝉の鳴き声は、部屋で扇風機が回っていても、アイスやかき氷を食べても、暑さを忘れさせてくれるものにはならなかった。
「あちぃ……」
フローリングの上に転がった翠は、涼しさを求めてフローリングの上をころころ転がっていた。
「ふんぎゃっ!」
「あ。わりぃ、瓜。大丈夫か?」
自分と同じように涼んでいた瓜を間違えて叩いてしまったので、翠は慌てて謝った。
あまり気にはしていないのか、みょーんと言いながら翠の手を舐めた。
翠は瓜の頭を軽く撫でると、大きな欠伸をした。
昼食も済み、何もする事の無い夏休みの午後。
そうすると自然と眠たくなるわけで、イタリア出身の翠は昔からのシエスタの制度に従い昼寝をすることにした。

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