パラレル

□最幸の終わり方
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その夜は星が降ってきそうなくらいきれいな夜だった。


シルヴィアは暗殺の命令書とそれに添付されていた資料に目を通し始めた。
実行前の最終確認という事で暗殺する相手の名前と顔、護衛の位置と交替時間に目を通す。
殺すのは黒髪に青い目の、自分より年下の少年だ。
かわいそうとは思わなかった。
仕事に感情は挟まない。
暗殺者の両親から、周りの大人からそう教え込まれて育った。
時間を確認するとシルヴィアは武器である銀のナイフを忍ばせて夜の街へと繰り出した。
目指すのはこの街で一番大きな屋敷、街を支配するファミリーの屋敷だ。


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