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□cavallo e uccello
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バスルームからディーノが寝室に戻ると、雲雀がベッドの上に座っていた。
「お、目が覚めたか」
「うん………」
雲雀は目をこすると、ベッドを下りてテーブルの水差しに手を伸ばした。
「出張お疲れさん」
「うん。疲れたよ」
水を飲むと雲雀はベッドに戻った。ディーノも髪を拭くとベッドに向かい、雲雀の隣に腰を下ろした。
「お帰り、恭弥」
「ただいま、ディーノ」
ディーノは雲雀の気分がよさそうだなと理解すると、キスをしようと顔を近づけた。しかし、すぐに雲雀の手がディーノをシーツに沈めた。
「何するの?」
雲雀は怒りを露にしながら、立ち上がってディーノの背中を踏んだ。かなり力強く踏んでいるため、ディーノの骨が今にもギシギシと鳴りそうだった。
「きょ、恭弥……痛い」
「うるさいなぁ…あなたも年だね」
ディーノの背中を粗方踏むと、雲雀はディーノの腰の上に座った。そして手を伸ばし、さっきまで踏んでいたディーノの背中のツボを押す。
「ワオ、結構凝ってるね」
「あぁ…まぁな」
雲雀の指が凝りの塊を見つけると、そこを執拗に押しつづけた。
「あう…恭弥、そこイテー」
「まったく、あなたは本当にヘタレだね」
雲雀は笑顔を浮かべながら、マッサージを続けた。
「恭弥…」
「何?」
「今度、悠弥と三人でどっかに行こう」
「悠弥が休みになったらね」
学校ザボらせるわけには行かないでしょう?と雲雀が苦言をもらすと、ディーノはそうだなと言った。そして、家族三人でどこに行くかについて頭の中で考えをめぐらせた。

Fin.
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