パラレル

□マンガのような出会いも…
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国会図書館にも負けない蔵書を誇る学園の図書館で、シャルのケータイが唸った。
何事かとメールを開けば、シルヴィアと同じクラスである悠弥が、シルヴィアを探してほしいとの事である。
シャルはあーあ、と言う代わりにため息と共に荷物を手にする。
悠弥の恋人である翠とタッグを組んで授業をさぼるのはシルヴィアの十八番だが、今回は別だった。
シルヴィアの美術の課題ができていないというのだ。
これを落とせば、進級を危うくさせると教員から言われている。
悠弥からのメールには、シャルにどうにかしてシルヴィアにその課題をやらせるようにとの事だった。
「悠弥さんも大変だな………翠さんの他にシルヴィアの面倒を見るなんて」
シャルはそう呟きながら図書館を出ると、シルヴィアがサボりに使っているポイントに向かった。

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