パラレル

□マンガのような出会いも…
4ページ/7ページ


「ヴィア………シルヴィア」
シルヴィアが目を開けると、シャルの顔のアップと高い青空が見えた。
「………おはよう」
「おはようじゃないでしょ。中等部は今、授業中って聞いたよ?」
シルヴィアは苦笑を浮かべ、悠弥の差し金か?と幼なじみの姿を思い浮べる。
「シルヴィア、今日、美術の課題の提出でしょ?」
「ああ……そういえばあったかも」
「はぁ…それ終わんないとシャルも帰れなくなったんだけど」
「なんで?」
「………某所からの命令」
どうしてくれんのさ!とシャルはシルヴィアの鼻をつまむ。
シャルの言う某所は常日頃から何ヶ所かあるため、特定がしにくい。
ちくしょう……やるしかないのか。
「………わかった。やるよ」
シルヴィアは寝転がっていた屋上の床から起き上がる。
「で、課題って何なの?」
「………人物画」
シャルが首を傾げて尋ねたので、やっぱり悠弥の差し金だと俺は確信した。

.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ