パラレル

□Mio Leale Geniale.
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ベッドに入った悠弥は少し離れた所で自分をじっと見ている翠に笑顔を向けた。
「こっちにおいで」
自分の隣のスペースを指先で叩くと翠はゆっくりと近づいてきた。
不安そうな目に気付いた悠弥は翠を自分の胸に包みこむと、安心させるように銀髪を撫でた。
「大丈夫だよ、翠。翠の怖いものは僕が追い払ってあげるからね」
翠は安堵の表情を浮かべたが、すぐに虚勢を見せた。
「こ、怖いもんなんてねぇもん」
「そう・・・」
悠弥はくすくす笑いながら自分の服を掴んで離そうとしない翠の小さな手に自分の手を重ねた。
「Buona notte,Aki(おやすみ、翠)」
額にキスをすると翠はゆっくりと目蓋を落とした。



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