novel‐真選組side

□どこからか…(姉上とそーちゃん。若干土ミツ?)
2ページ/2ページ







それから、何事もなかったかのように、ミツバは夕食作りを再開した。









「姉上、ちょいとそこまで用事があるので出てきまさァ。

あ、夕飯までには戻ってきますので、心配しないで下せェ」






「あらあら、気をつけてね」




ミツバがこちらに微笑んだのを見届け総悟は玄関まで向かい、外に出た途端にある場所に向けて走り出した。










(間違いねぇ…あれは…)











―♪―♪―♪―



「おぅ、悪かったな〜、わざわざ買ってきてもらって」




近藤の大きな声が響く。






「いや、どうってことねぇよ」









近藤のところの道場では、土方が近藤からの頼まれ物を渡していた。









ドドドドドドド…










「ひ〜じ〜か〜た〜〜〜〜!!!!!」





「なっ!!?」










土方と近藤の元に走ってきたのは刀を構えた総悟だった。










「おィ、土方コノヤロー!!姉上からタバコの匂いがしたんですけど、どういうことか説明してもらいましょうかィ…」






「なっ!?////おっ、俺が知るか、んなこと!」










否定する土方だが、総悟はSが覚醒したのか、怪しげな笑みを浮かべる。








「へぇ〜、じゃあ何で姉上から土方さんのタバコの匂いがしたんですかねィ……(ギロリ)」




(…ドキリ)





「しかも、あの匂いは抱きついたりよほど近付いた時に付いたもんですぜィ…」






「えぇぇぇぇ!!?そーなの、トシ!?」



何も知らない近藤は大いに驚いている。





「……俺は知らん」






「しかも、姉上に嘘までつかせるとはねェ……アンタの鼻の穴に唐辛子入れてやりましょうかィ?」








総悟の目は怪しい光方をして、相変わらず土方を睨んでいる。








……これが決定打となった。






「……チッ、分かったよ!言やーいいんだろ!?






アレだ………ミツバが転びそうになったから、支えようとしたらそうなっちまったんだ……まぁ、不可抗力だ。」








ガチャリ








「へぇ〜、じゃあアンタが切られるのも不可抗力でさァ。だから死んで下さい、土方コノヤロォォォォー!!!!」





ガシャ、ドォォォン!!!






「ちょっ、何でそうなんだ!!?」





「オイ、総悟やめ…」






近藤の願いも虚しく、そこは戦場と化してしまった。











(なんかミツバ殿を奪い合ってるみたいだなぁ、あの二人…)








あながち間違いでもないが…








そんな天然近藤はニコリと微笑んだ。












総悟が帰った時、うどんが延びていたのは言うまでもない。












終。
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ