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□やきもちなんかやいてねぇ!
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すると宍戸さんは、背を向けて、ようやく口を開いた














「せ…せっかく、二人になれたのに…お前が…その…っ…猫ばっか可愛がって…



だから…その…ムカついて…」











思いがけない宍戸さんの言葉に
俺は思わず頭を上げ、目を見開いた













ま…まさか…





やきもち、やいて…くれたの…かな?







だとしたら、


やばい、不謹慎だけど…




嬉しい…






「宍戸さん…っ」






俺は、リョウを足元に置いて、宍戸さんを後ろから抱きしめた






「…っ!」


少し、身体が跳ねたのが分かる




「…嬉しいです、宍戸さん…やきもち、やいてくれたんですね…っ、ごめんなさい…俺、気づかなくて…」




俺の腕の上に宍戸さんの手がゆっくりと重なる





「…や、やきもちなんかじゃ…ねーけど…っ、その…」





すると、宍戸さんは振り返り




「…なんか、寂しかった…」





少し潤んだ目で俺を見つめる







「…っ!」




か…可愛すぎ…っ!




「宍戸さん…我慢、できません…っ」







「ん…っ…」




片手で宍戸さんの頭を押さえ、もう一方の手は宍戸さんの腰を押さえる




久々のキス。



「んっ…ふ…っぅ…」




今日の宍戸さんは積極的で


自分から舌を入れてきた。






呼吸するのも忘れるくらい、

お互い、キスに夢中になる






舌同士が絡まる音が

部屋中に広がる




「にゃー…」




リョウの声も聞こえないくらい。





「ん…はあ…っ…」




ゆっくりと離すと、銀色の糸が

俺たちを繋ぎ、まだ名残惜しいかのように光る







「っ…長太郎…、」






まだ、顔が近い






「…はい」





息が


かかる距離
















「…大好き…」


















その後、しばらく熱が治まることはなかった。






俺は、宇宙で一番、宍戸さんの事が好きです。


今までも、これからも。










熱い熱い、一夜になりました。













end.
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