文章
□キャンディの誘惑
2ページ/4ページ
「…っ!?」
「…好きだ。」
椅子に座っていた観月を強引に引っ張り、
ぐいっと自分の方へ引き寄せ、腰を抱く。
近い。
…あと数センチで唇が触れてしまう距離。
「…なっ、なん…ですか…急に…っ」
流石の観月も、今までにない至近距離で見つめられる事に照れ
顔が紅くなり、目線を逸らした。
「…観月、俺の目を見ろ。逸らすな。」
さらに近くなる距離
「………っ」
ゆっくりと
目線を合わせる。
「…口、開けてくれ」
突然の要求。
観月は戸惑いながらも小さく口を開けた。
「よし、いい子。ごほうびだ。」
「…ん…?」
ころん、と口の中に入れられたのは小さなミルクティー味のキャンディ。
「美味いか?」
にっこりと笑う赤澤
「……ん。」
キスをするわけではないのか、と
ちょっぴり不満気な顔で頷く観月。
「…どれ」
すると赤澤は、観月の顎をつかみ
強引にキスをした。
.