□ばか!
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「もうやだなぁ、やだなぁ」

何でかな、どうしてかな?
私なんでこんなことしてるのかな?

「何で私コロちゃんの代わりに戦ってるのかなぁ」

おかしいよね、おかしいよね?
何で生徒会長さん、シロオちゃんに売られた喧嘩を、それを代わりに買ったのであろうコロちゃんの喧嘩を、どうして私が代わりに買ってるのかな?

「がんばるでありますよ!」

いやいや、あんたが頑張って欲しいんだよ、こっちは。
幸い相手は馬鹿みたいに弱いし、私だって仮にもB校舎の人間だし、そこまで弱くないよ?
それでもね、私生徒会の中じゃ弱い方だし、シロオちゃんとかオセロちゃんとかジュリエットさんとか、ましてやコロちゃんなんて勝てる訳ないんだよ?
普通ここは強い、反則的に強いあなたがやるべきでしょう?

「かっこいいでありますよー!!」

そんな思いも彼に届くわけもなく、彼はただエールを送り続けるわけで。
あー、あれかな。
もしかして私のこと女の子として見てないかな?
だってさ、ジュリエットさんみたいな美人な人とか見てたらあれだよね、私なんか女の子じゃないよね。
あ、やばい涙出てきた。

「こんなこと思っちゃったのもあんたたちのせいなんだからぁっ!!!」

私は殴りかかってきた大きな男の人を思いっきりコロちゃんの方へ投げ飛ばした。
八つ当たりというものだ。
「危ないでありますよ!!」なんて間一髪で避けたコロちゃんは怒ってるみたいだけど、知らないんだから!

「コロちゃんのばああぁあぁか!!!」

精一杯伸ばしてばかって言ってやったらちょっとすっきり。
そのままショックを受けていればいいんだよ。
コロチカのばか。
そのときだった。

「後ろとーった!!」

不覚にも後ろを取られてしまったのである。
後ろを振り返ってみればそりゃあ私より数倍大きな男がなんか太いバットか何かわからないものを振りかぶっていて。
だから言ったじゃん。
私戦いには向いてないの。
私はどちらかと言うとドロシーちゃんやミミクロくんとみんなが戦ってるの見守るのが合ってるんだよ。
私はそのまま目を閉じた。

「もう、まだまだでありますねぇ」

そんなのうのうとした声がして、ガキンという金属質な音がした。
痛みもない。
目を開ければそこには学校では浮いてしまっている見慣れた軍服をきた彼、骸コロチカが立っていた。

「本官の助けがないと戦えないようではまだまだでありますよ」

その場の空気とは真逆の可愛い笑顔を浮かべた彼は片手でそのバットみたいな何かを止めていた。
私はその場にストンと座り込む。
腰抜けちゃったよ。
それがわかったのかコロちゃんは仕方ないでありますねぇとため息混じりに呟いてどっからともなくあのいつもの銃を取り出して、一発。

「生徒を殺したら本官が会長に怒られるので嫌でありますが・・・死ぬでありますか?」

なんてたった一言。
でもされど一言。
だってそれで相手引いて行っちゃうんだもん。

「大丈夫でありますか?」

コロちゃんはそう言って私に片手を差し出した。
私はその手を握った。

「あちこち擦り傷だらけでありますねぇ」
「誰のせいよ」

そう言って笑いながら私を引き上げてくれるのはいいんだけど。

「・・・・コロちゃん」
「どうしたでありますか?」

私はせっかく立ち上がれたというのにもう一度力なく座り込んだ。

「腰抜けて立てない」
「へ?」

コロちゃんは一瞬間抜けな顔をして、それからお腹を抱えて笑い出した。

「ちょ、笑いすぎ!」

だって普段からあんなことしないのに急に戦わせられて死にそうになって。
腰ぬけるっつーの!!!

「仕方ないであります」

そう言ってコロちゃんは私に背を向けてしゃがみこんで、乗るでありますよ、なんて。
この人はどこまでかっこよくて可愛いんだろう。
だから私はついつい照れ隠しと悔しさで言ってしまうんだよ。




ばか!
(え、さっき本官とってもいいことしたでありますよ!!)(ばかはばかなの!!コロチカのばーか)







こんなの誰が喜ぶんだよ、みたいな←
日日日さんの魔女の生徒会長から骸コロチカくんです
自称アイドルのコロちゃんです
殺人マシーンコロちゃんです(ぇ
これを機会に日日日さんにはまってみt(黙れ←

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