□馬鹿と馬鹿のぬいぐるみ
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生徒会室にはなぜか補習とかで忙しいはずのコロちゃんがいて、私はここぞとばかりに話しかけたのだった。

「ねぇ、コロちゃん」
「何でありますか?」

顔を伏せていたのでいつもみたいに寝てるのかな、と思ったけど起きてたみたいで話しかけたらすぐに顔をこっちに向けてくれた。
体勢は変わってないけど。

「今日は補習は?」
「本官は天才なのでないであります!」

コロちゃんは元気いっぱいでそう言うから私はたぶん苦笑いしてしまった。
毎回補習で遅くなるのは誰なんだろうね?

「じゃあ、あの」
「どうしたであります?」

私が口ごもるとコロちゃんは不思議そうな顔をして私をじっとみた。
本当はね、いっぱい言いたいことがあるんだよね。
どうして帽子はずさないの、とか、その手の奴どうやってはずすの、とか、軍服とかお風呂のときはずすの大変じゃない、とか、この前のぬいぐるみどうやって作ったの、とか・・・・・

「あ、あのね!ぬいぐるみ・・・」

そこで私は再び口ごもる。
コロちゃんは頭にはてなを浮かべたまま。

「この前のぬいぐるみ欲しいの!」
「へ?」

コロちゃんは珍しくなんとも間抜けな顔をした。
私はその後「ほら、ミミクロくんのお手紙についてたあれ」と付け足す。
だってあれかわいかったんだもん。
でもあれミミクロくんにちょうだいって言ったら、あんなの捨てた、なんて。
あー、酷すぎる。

「え、あ、あの、本官のあのぬいぐるみで・・・ありますか?」
「え、う、うん」

よく考えればさ、私ってなんて馬鹿なんだろうね?

「いいでありますけど・・・」
「けど?」
「いや、何でもないであります!!」

そう言って帽子をいつもより深くかぶって顔を隠してしまった彼の顔が赤かった理由を知るのはもう少し後。




馬鹿と馬鹿のぬいぐるみ
(あれってコロちゃんの形してるんだから)(私コロちゃんの作ったコロちゃんのぬいぐるみ欲しいって言ったことになるんだよね)





バカの子\(^q^)/
コロちゃんはバカで可愛いんだよね!
あのぬいぐるみはまじで欲しかったなぁ←

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