DREAM
□せめて今だけは
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外は暗い
雨雲が教団を覆い今にも雨が降りそうだ
「雨かぁ・・・」
雨は嫌いだ
どうしても気が滅入る
それに何より鬱陶しい
この湿気がもうまとわりつくようで
「晴れは晴れで嫌だけど」
できればユウが帰ってくるまで降らないでくれるといいんだけど
なんて思っているとぽつぽつと降り始める雨
なんという
私は呪われてるのかなんて思っちゃったり
「ああ、でもエクソシストの時点で呪われているか」
なんてぼやいてみた
だって本当に神に魅入られているというのなら
こんな辛いことさせないでしょ?
ふと時計を見るとユウが帰ってくる時間を指していた
私はそっと立ち上がる
「濡れてるかもしれないからタオル持って行ってあげなきゃね」
とタオルを手にし、部屋を出た
せめて今だけは
(例え呪われていたって
せめて今だけは恋に酔わしてよ)