銀魂


□踊れ踊れ(執筆中)
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「っということなのよ」
そう言うと、お妙は茶を啜り一息ついた。
「いや、何がどうなんですか?何か説明したような言い方してますけど、実際してませんからね」
新八のツッコミをお妙は微笑んで「あら?」と首を傾げる。
「説明してなかったかしら?」
「してませんよ。しないと読んでる人まったく分からないですから!」
「もう、新ちゃんったら心配性ね。こんな駄目な文章誰も読まないわよ」
「そんなこと言わないでください。取りあえず説明してもらわないと先進まないんで……」

お妙が万事屋にやってくるのは珍しいことではない。ただ単に世間話をしにくることもあれば、身の回りの世話をしてくれることもある。しかし今日は何やら少し不安そうな表情でやってきた。相談事があるという。

「で?何だよ。またあのストーカーか?」
銀時はそのストーカー…近藤がいないか辺りを見回した。神出鬼没。いつだってお妙の周りをうろついているゴリラだ。
「いねぇみてぇだな」
一応は真選組の局長。四六時中ストーカーしていられないのだろう。その前にストーカーをしていること事態滑稽な話であるのだが……
「それもなんとかしてほしいんですけど、今日は別の話なんです」
「何アルか?ストーカーよりもっとすごいのが出たアルか?」
「まぁ、ストーカーよりすごいのって何かしら?」
「いや、姉上。神楽ちゃんの話しに乗らなくていいんで、はやく先進めて下さい」
このままでは話が逸れてしまうと確信した新八は素早く起動修正のツッコミを入れた。放っておけば、どこまでも話が逸れてしまう。本題に入っていないままグダグダで終わりかねない。
「そうね。えっと何だったかしら?そうそう。最近、仕事場でよく物がなくなるのよ」
「盗っ人アルか?」
お妙は頷く。
「ええ。私は買ったばかりのパンツを盗まれたわ!!高かったのよ!あのパンティ!!いくらだと思ってんだ!犯人見つけたら!ピーしてピーーーー!だぞてめぇ」
危ない言葉を吐き捨てる。握りこぶしを両手につくり、立ち上がった。今にも誰かに殴りかかりそうな勢いである。
「まぁ、落ち着けって」
銀時はお妙を宥めた。暴れられても困るし、この場合一番狙われやすいのは自分だからだ。被害に合わないためにも、落ち着いて冷静に話を進める必要がある。
「そういう事だったら、俺らより警察に言ったほうが手っ取り早いだろ?まだ警察に話してねぇのか?」
「ええ。警察に言うか言わないかは私が決めることじゃないですし、店のほうもあまり大事にしたくないでしょうしね……それに……」
言葉を詰まらせ、少し俯く。「それに……」ともう一度繰り返し、しばらくして決心したかのように顔をあげ、言った。
「おりょうが疑われてるんです。私は別に疑ってなんかないですよ。でも、友人が疑われてて黙ってられるかしら。そうでしょう?銀さん」
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