Lieblich

□日常と再開、だぜ!
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入学式の次の日、さーちゃんはダッシュで荷物を用意し、久しぶりに一緒に学校へ行きます。
なんせさーちゃんは中学生の時は遅刻ギリギリに登校してましたしね。起こしても起きないので流石に放って行きました。

「あ、やってしまいました。」

「どうしたんだ?」

「今日は昼までなのに、自分の弁当を作るのを忘れてました。・・・他のみんなの分は作ったんですが・・・。」

「珍しいじゃねーの。ルーが何か忘れるのも。雨でも・・・いや、飴でもふるんじゃねーの?」

「私、そこまで完璧超人じゃないですよ?・・・っていうか、さーちゃんもお昼どうするんですか?」

「へっへっへ・・・。俺、購買部とか行ってみたかったんだよな!」

「今日は開いてないですよ?」

「なに!?」

「はい、これ。」

そういって私が差し出したのは一枚のプリント。
それは、昨日ホームルームで配られた物でした。

「なに?“購買部の日程”?」

「月高の購買部は決まったメニューであるカレー、ラーメン、あと3,4種類の定食以外は毎日日替わりになるんで、そのスケジュール表です。で、“×”になってる日は購買部休業というわけです。」

「マジで×入ってやがる・・・。」

肩を落として、心のそこから悔しそうに見えますね・・・。

「ま、なるようにしかならねぇだろ。」

「そうですね〜。」

そういって校門の前。ここで私たちは同時に足を止めました。

「・・・で、さーちゃん。」

「・・・ん?」

「今日バリバリ嫌な予感するんですけど・・・。」

「・・・。奇遇だな、俺もだ。」

「こういう2人揃って嫌な予感は・・・。」

「当たるんだよな・・・。」

「「はぁ・・・。」」

目の前にあるのはただの門。
ですが、今の私たちには万里の長城を越えてしまうように広く、高い壁に見えるのでした。
・・・入りたくないです。










第2話
「日常と再開、だぜ!」
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