妖怪MIX小説!
□2つの土地、二柱の変神
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美術部の活動が終わり(といってもいつものことでカードゲームしかしていないが・・・)、外へと歩いていく。
イタチと真一は一緒にイタチの家へ、御崎は自転車通学なので・・・
「暇・・・ですねぇ。」
バスまで後30分。
見事に遅い時間に当たってしまったようだ。
近くの自販機で買ったジュースも、まもなく飲み終わる。
「あれ?暁さん?」
「ん?・・・あぁ、高上さんですか。」
後ろから声をかけられて首だけを曲げてそのほうを向くと、そこにいたのは最近知り合った上級生。
妖怪と住んでいるという、ちょっと変わった学生だ。
「バス待ち?」
「そうなんですよ〜。」
「なんなら乗っていく?」
見れば、昇が乗っているのは自転車。
後ろには二人乗り用の足掛けもついており、いかにも乗ってくださいと言わんとしていた。
「いいんですか?」
「もちろん。・・・ちょっと買い物するけどね。」
「分かりました。じゃあお言葉に甘えさせていただきます。」
「うん。荷物預かるよ。」
「お願いします。」
荷物を荷物籠に乗せてもらい、自分は足を足掛けにかける。
「軽っ!」
「あ、それはありがたいですね。一応女の子ですから。」
クスクスと笑いながら、昇が自転車を進め始めた。
第4話
「2つの土地、二柱の変神」