短編
□あなたの代わりなんていない
1ページ/3ページ
「コホッ!コホッ!」
「あーもう大丈夫?」
..最悪だ、あたし。
よりによって悟天とのデートの日に風邪。
しかも40度近くの熱を出してる。
悟天はわざわざあたしの家まで迎えに来てくれた。
でもあたしはまだ寝ていた。
約束を破ったことのないあたしがまだ寝ていたということに驚いた悟天が慌ててあたしを起こすと、
体がダルい。
案の定、熱がでていたという訳だ。
「..怒ってらっしゃる?」
悟天「怒ってないよ」
うそだ!これは絶対怒ってる。
証拠に窓の外ばかり見てるから。
悟天「怒ってる風に見える?」
「うん」
悟天「...υ
大好きな彼女が熱だして苦しんでるのに?」
真剣な顔で聞く悟天に、何も言えなくなってしまった。
悟天「じゃあ僕がデートの日に風邪ひいたら、怒る?」
その問いにあたしは全力で首を振った。
悟天「それと同じ」
ニッコリ笑う悟天。
その顔に不覚にもドキッとする。
悟天「今首もげそうだったよ。
あれ?」