記念リクエスト

□君は嘘つきで
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最近、悩んでる…。



何に悩んでるかって???
途中までの登校は良いんだ。問題はその後。




「おっはー、高杉くんww」

「…ッおぃ、放れろ。後ろから抱き付いてくんなって前から言ってんだろうが」

「こら、先輩に向かってなんつー口ですか」

「…ッ先輩に、見えねぇよ。」

「なんで??」




なんでってお前。毎回、いきなり人の体触ってくる奴を先輩と言えるか??言えねぇよ。




「いい加減…放せこの、…んッ」

「あ…耳弱いんだww」

「……」





最近…悩んでる。




一学年上の三年、セクハラ男・坂田銀時をそろそろ締めようかと…






本気で悩んでる…。







君は嘘つきで





「ん…??おい銀時。なんだそのざまは」

「うるせぇよヅラ」

「ヅラじゃない桂だ。また、二年の子に手をだしたのか」

「……ふん」




銀時は頬杖をかいてムスッとした顔で桂から目を逸した。どうやらあの後、高杉に殴られたらしい。頬が紅く少し腫れている。先程保健室で貰った氷を当て腫れを引かす。




「だって高杉ちゃん、手加減なしだもんよー」

「どうせ貴様が悪いのだろう」

「うるせぇやい!!俺は、高杉ちゃんが好きなの!!!いいね、青春!!!」

「はぁ……」






そのころ高杉も桂同様溜め息をついていた。隣の席にいた土方が眉間に皺を寄せて高杉を見た。




「あさっばらから溜め息つくなよなぁ。
…幸せ逃げんぞ」

「うるせぇよ……はぁ」

「…こっちまでつきたくなるだろうがよ!!!」




隣でぎゃあぎゃあ五月蠅い。つきたくてついてる訳じゃねぇよ。そんな事言うんならあいつをどうにかしてくれ。




「あいつってあの先輩の事か??」

「は…?俺口に出してた??」

「あぁ…」

「ふーん……え゙?!」

「だからあの先輩だろ??」




土方が指差す方向には教室のドアに立っている人物。片手を広げ振ってくる。




「やっほー高杉ちゃーん!!!」

「何でてめぇがいるんだよ!!つか、"ちゃん"って女か俺はッ!?」

「女だったのか!!?」

「マジになってんじゃねぇよ!!バカ方!!!」

「高杉ちゃぁぁん!!!優しいお兄さんと遊びましょ〜vV」

「く…来るなぁぁぁぁぁ!!!!」




高杉は自分の席から立ち上がり反対側のドアから飛び出た。それを銀時が追いかける。
銀時は、スキップに近い走りで追いかけているが高杉はまじになって走っている。




毎回毎回なんなんだよ、こいつ!!!
登校の時は必ずセクハラ紛いな事してくるし今日なんか始めて教室に来やがった!!




「つ〜かま〜えたッvV」

「……ッ?!」

「体力あまりないんだね、高杉って」

「…うる、せぇ!!」




3号館の人が通る事が少ない階段の踊り場で高杉は銀時に捕まった。何故少ないかと言うと暗いし気味悪いからだ。なんとか逃げようとするが銀時は高杉を壁に押し付け自由を奪った。




「っ、何すん、だよッッ!!!変態野郎ッ!!」

「変態で結構〜♪てか、これ先輩の特権だからぁww」

「何が特権だぁぁ!!ざけてんじゃねぇ」




銀時は、さっきから睨んでい高杉を見てニヤけた。走ったせいで顔を歪めて息を乱しまるでセックスしたらそんな顔しそうな高杉の顔を見て気持ちが高ぶり銀時は思わず汗かいている首筋に引き寄せられその雫を舐めとった。




「ひぁッ!!?…ッいい、加減にしろよ、てめぇッ!」

「先輩に向かっててめぇはないんじゃねぇの高杉くん」

「んなのどうでもいいだろッ、放せや!!」

「放して下さい先輩、っつったらいいよ」

「…なッ」




言うまで放してやらない、そう言うと銀時は首筋を軽く噛んだ。微妙な痛みがし高杉は小さな甘声が口から漏らした。




「坂…田ッ、やめ……ッン」

「早く言えよ、晋助くん」

「……ッ」




耳元に低い声で囁き、髪の上からキスをする。高杉は、恥かしいあまり頭が真っ白になり自分が今何をされているのかさえ分からなくなっていた。銀時は、急かすように言わないとキスしちゃうよ??と今まで見た事ない顔に高杉はドクンと高鳴った。



「は…なして、下さい。先…輩」

「よろし〜い。ちょっと残念だけど」




銀時は満足したらしく高杉を解放し、ぐっと伸びた。高杉は、胸元に片手を当て速まる鼓動を落ちつかそうと必死になっていた。が、銀時が鼻歌を歌いながら踊り場から階段一段降りるとある人物に出くわし目が点。勿論、向こうの人物も目が点で気付いた高杉も目が点だ。





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