記念リクエスト

□頑張れ!!副長さん!
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「副長ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

「っせぇな!!んな大声出さなくても聞こえてるっつーんだよ!!」

「大変なんです!!」

「……大変なのは分かった。それを駆け付けて知らせてくれるのは良いけどよ、なんでもうミントンの素振り練習してんだ??え??」




いやぁ、これは少しの時間が勿体ないなくて、と言う山崎退曰く、否、ジミー曰く…そんな山崎に何発か殴り用件を言うように言った。




「じ、実は…京にいるはずの高杉が江戸に居たという情報がありました」

「高杉がだと!!!間違いないのか!?」

「はい!!」

「そうか…おい、総悟行く……あ??」

【土方さん一人で行って下せぇ。俺野暮用が出来やした。すみません by.沖田】

「「……」」





机の上に置いてある一枚の紙切れ。そこに書かれている文字は確かに沖田のものだ。土方はそれを手に持った。その手は次第にフルフルと震え勢い良く引っ張り紙切れは真っ二つに破れてしまった。




「逃げやがったぁぁ!!!まず謝る時点でこいつ悪く思ってねぇ!!」




ちっ!!こうなったら俺一人で高杉晋助を捕まえてやる!!







†頑張れ!!副長さん!†







「山崎が言うには確か此所らへんに居るんだけどな…」




江戸の大通りである場所で土方は、左右を見渡した。人や天人の姿がザワザワと歩いていた。その中に目を凝らして包帯を巻き派手な着物を着ている小柄な男を探した。




「晋ちゃんwwこっちこっち」

「晋ちゃん言うなっつってんだろうが!!」

「(…この声??あの糞糖分野郎の!?それに高杉らしい声もした…)」




土方は再び左右を見渡すと、どんっと肩がぶつかった。謝ろうと横を向けばふわふわと銀髪の天然パーマをもつ男がいた。




「すんませーん。当たっちゃった☆☆」

「よ…よ、万事屋!!」

「おー、多串くんじゃん」

「……あ、幕府のバカ狗」

「たッ!!!高杉!!?」




万事屋:坂田銀時の隣を覗き込むと自分達が追っている鬼兵隊:高杉晋助が立っていた。




「明神しろ!!テロリスト!!」

「やー、怖い。そんな物騒な物振らないでくれるぅ??僕の晋助くんに当たったらどう責任とってくれるんですかぁ」

「知るかッ!!てめぇ、そいつが誰だか分かってんだろ!!もっとも危険な男なんだぞ!!」

「違いますぅ。この子は恋泥棒で…ぐぼぉ!!」

「気持ち悪ぃ事言ってんじゃねぇよ、銀時」




ごめんねと笑い高杉に抱き付く銀時を土方は、信じられない光景で瞬きを忘れてしまうぐらい見つめていた。




待て…俺の目の前にいる奴ァ高杉晋助に間違いないよな。あの高杉が、何故万事屋に抱かれて嫌がらないんだ。つか、あれ??顔赤くね?
高杉ってこんな奴だったっけ?!




土方は、ハッとし左右に首をブンブン振る。今は、高杉を捕まえる事に専念しようとした。




「万事屋!!とにかくそいつを渡せ!!…もしや、てめぇ。鬼兵隊の仲間か?一緒にいるんだ、誤解されても仕方ねぇぞ」

「ちょっとちょっと…俺たちの邪魔しないでくれる??多串は、帰ってマヨでも啜ってな」

「んだとゴラァ?!斬られてぇのか!!」

「遠慮しま……あぁー!!桂だ!!」

「何ぃ!!?」





土方は、銀時が指を差した方向を振り返る。だがいくら、目を凝らしてみても長髪と白ペンギンの姿が見えない。




「いねぇじゃねぇか…………はッ!!?」




今頃気付いても遅い訳で、銀時と高杉の姿は忽然と消えていた。土方は、口をポカーンと開け咥えていた煙草が地面に落ちた。




や…やられたぁぁぁぁぁ!!!
っの野郎ぉぉ!!騙しやがったぁぁ!!
あの状況で信じた俺も馬鹿だったぁ!!





「糞糖尿予備軍がぁぁぁ!!!!」




そう遠くに行ってない筈だと土方は追いかけた。さて、真選組鬼副長:土方十四郎は、高杉を捕まえれるのやら…。






「ゼェ…ハァ…何処行きやがった。あの野郎」




ピルルルとポケットから電話が鳴った。土方は、ポケットに手を突っ込み真選組用の携帯電話を取り出した。




『副長!!』

「んだよ山崎!!こっちは暇じゃねぇんだよ!」

『旦那と一緒にいる高杉らしい人を見掛けたと言う連絡が!!』

「何?!何処だ!」

『<でにぃず>です』




分かったと言い電話を切るとその店に向かった。







「はい、晋ちゃん。あーん」

「やだ」

「即答!?予想はしていたけど…」




銀時達はというと『でにぃず』でパフェを一つ注文し食べていた。今頃言うのもアレだが、二人は今デート中なのだ。銀時は、パフェを一掬いし高杉の口元まで運ぶが高杉は食べようとしないのだが、ここで下がってたまるかと意地をつき銀時が再び言う。




「晋助、あーん」

「いらねぇっつーんだよ」

「晋助は銀さんとデートしたくないんだ」

「……ちっ」




銀時のこうゆう所に弱く高杉は、溜め息をつきおそるおそるスプーンに乗ったパフェを食べた。銀時は、やっぱり可愛いと思いながら眉間に皺を寄せている高杉を見つめていた。すると、銀時からスプーンを奪い同じようにパフェを救い銀時の目の前まで持っていった。そして、口元をつり上げた。




「口開けろよ、銀時」

「うは!銀さん幸せvV」




あーんと言いながらパフェを食べようとした銀時だったが勢い良くドアが開き食べる一歩手前でストップした。




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