記念リクエスト
□いつでも
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「マ〜ジカ〜ルバ〜ナナ♪
バナナと言ったら最強」
「最強と言ったら銀さん」
「銀ちゃんと言ったら天パ」
「天パといったら大抵目が死んでる奴」
「目が死んでる奴と言ったら銀ちゃん」
「銀さんと言ったら糖分取りすぎ」
「糖分取りすぎと言ったら馬〜鹿」
「馬鹿と言ったら銀さ…」
「ちょッ、待て、待て、待て!!!Pray back!!」
只今、万事屋は屋根の修理をしている最中だ。最初は真面目に行なっていたがだんだん集中力が途切れ神楽が「マジカルバナナ」で遊び始めた。新八もそれにのり、二人で遊び始めたのだが、どれもこれも銀時に当てはまるのだ。そのため、銀時は遮りに入った。
「最初は良かったけど、だんだん最悪な方向に進んでるじゃあねぇかぁ!!!!殴られてぇのかコノヤロー!!!」
「だって銀ちゃん、飽きたヨ!!」
「別にマジカルバナナで遊ぶのは構わねぇよ!!た・だ、銀さんで遊ぶな!!…つうか、もう少しで終わるだろうが!!」
「…確かにそうですね。神楽ちゃん、頑張ろ」
「…分かったヨ」
ブーブー言いながらも万事屋一味は仕上げにとりかかったのだった。少し集中しただけであっという間に終わり銀時たちは依頼料を店主から貰い家に続く道を辿って行く。
だが…この後、まさかあんな事が起こるとは誰も知るよしもなかった。
此所は、鬼兵隊の隠れ家として使っている船である。プカプカと海に浮かんでいる。その中で鬼兵隊総督である高杉は船の先端に立ち煙管を吹かしていた。夜ではないが高杉はあの時の事を思い出しフッと笑った。それは、紅桜で争う少し前に後ろから神楽に傘を突き付けられたのもこの場所だからだ。
その時までは、警戒心バリバリだったが今はびっくりする程甘えて来やがるなぁ。面白い奴だよ、ホントに…。今夜、銀時に会いに―…
「ぎいやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「―…!?!?!?」
え……何??今の叫び声……。
何…今のものすごい音…。
†いつでも…†
「………」
「………」
ムッスーっとそっぽを向く子供に高杉は状況が掴めず頭を抱えていた。先程の叫び声はこの子供のモノであった。さてさて、少し前の時間に戻ってみましょうか…。
『なんスか…この餓鬼??』
『子供みたいですね…。女の子だったら嬉しかったんですけど…』
『黙れ、ロリコン』
『ロリコンじゃないフェミ二ストです!!』
また子と武市が船の出入口から物音がし出てみれば黒い着物を来た子供が縄で縛り付けられムッとして座っていたのだった。また子は武市を無視して子供に近付き優しく声をかけた。
『どうしたんスか??』
『……』
『黙ってたら分からないッスよ』
『黙れ、ババア』
また子はその場で石化した。ババアという年でもなくましてやおばさんでもない。まだまだ若い女性である。
『気安く俺に近付くんじゃねぇよ、ブス』
『……』
また子は、顔色を変え子供に迫っていった。子供は、また子の表情に気付き顔を引きつらせた。
『殺してくれるわコルァァァァァァァァァァ!!!!』
『ぎいやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
そして、今至る。黒い着物を来た子供は頭にデカいタンコブをつくり縄は縛られたまま船に入れられ座っていた。高杉は、黒い着物の子供を見た瞬間持っていた煙管を床に落としたのだった。
おいおい、こりゃあ…まるで。幼少ん頃のアイツにそっくりじゃねぇか…。
「ん…」
「どうかしましたか、高杉さん?」
高杉が目についたのは、縄の間に挟まれたクシャクシャの紙切れ。高杉は、縄から紙切れを取り出し広げた。すると、綺麗な字、とは言えないが文字が書かれていた。読み終われば高杉はさらに頭を抱え目頭を抑えた。武市がどうしたのかと聞くと無言に紙切れを差し出された。武市は受け取りまた子と一緒に読み始めた。
『拝啓 高杉さん
こんばんは、新八です。
高杉さんも一目見て薄々気付いたかもしれませんが、そこにいるのは、銀さんです。少し説明が長くなりそうなんで管理人さんからの説明で理解して下さい。
P.S 元に戻るまで銀さんの事よろしくお願いします。僕たちじゃその警戒心ありすぎ銀さんの世話なんて出来ません』
「「んなッ…!!?」」
「こ…コイツがあの坂田銀時ッスかぁぁぁ!?」
「確かに彼に似ていますね…」
「それならコイツ、記憶が退化してるみたいっすよ…晋助様」
「……」
さて、屋根修理を終えた万事屋一味の出来事を振り返ってみましょう。
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