記念リクエスト
□答えはすぐそこに
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あーあ、銀さんショックゥゥゥゥ。
1000のダメージだよ、おぃ。
いや、それ以上かも…。
あーあ、まじ……
ブッ壊してしまおうか…
†答えはすぐそこに†
みなさぁーん!!!此所で問題!!!
銀さんはどうしてショックを受けているでしょーうか!!!!
1.お気に入りの甘味屋が人気の甘味屋に潰された事
2.腐れババアに家賃払えと言われ汗水流し働き続け溜まってきたお金を全部取られた
3.新八が人気アイドルお通ちゃんと付き合っていた
さぁ!!3つのうちどれ!!
よおく、考えろよ!!
正解は……
4番の失恋した事でした!!そのカップルをブッ壊し―……
「選択肢に入ってねぇじゃねぇかぁぁ!!!」
「ぐべらぁぁぁ!!」
「何ですか、そのくだらない問題!!」
「くだらないっておまッ…」
「それに3番の答えなんだよ!!そうだったら何倍も嬉しいんだよコノヤロー!!!」
何…何なのコイツ??
俺、心の中で呟いた事なのに、何で分かったわけ?!何コイツ…人の心が読めるわけ?!
ジミーと同類のくせして今まで黙っていたんだな?!恐ろしい、恐ろしいよ新八くん!!
「全くしっかりして下さいよ、今から掃除するんですからね、もー…っておいぃぃぃ!!?」
「頑張ってね、新八くぅん☆」
アンタも手伝えよバカヤロー!!!と叫ぶ新八を無視し銀時は素早く万事屋を飛び出したのだった。大通りに出ると走りをやめトボトボ歩いた。先程の問題での答えだが、失恋したのは確かである。それは、数分前の事。
新八が万事屋へやってくる少し前、銀時はジャンプを買いに出掛けていた。最後の一冊だったため服部全蔵と一戦し勝ち取った銀時は、上機嫌だった。
ジャンプの為なら誰にも負けません!!
あ、そういえばチョコとか切れてたなぁ。
コンビニで買えば良かった…戻るのも面倒くさいし、なんか食って行こう♪
『……あ、れ』
甘味処へ寄ろうと帰り道と違う方向へと歩いて行くと小柄な男とサングラスをかけた男がこちらにやって来るのに気付いた。銀時は、目を見開き急いでゴミ箱の後ろに隠れた。少しすればその二人は銀時に気付くことなく楽しそうに通り過ぎて行った。
『た、かすぎ…』
銀時は二人が通り過ぎるとゴミ箱の後ろから出て二人の後ろ姿を見つめた。その二人は、銀時が今まで想っていた高杉と高杉の仲間である万斉であった。
あんな嬉しそうな顔するの久し振りに見た。
いつ振りだろうか…??攘夷戦争の一日が終わったあとの一時の時間に俺たちに見せた笑顔に重なった。
『あいつが俺のこと思ってる訳ないよな』
…非常に恨んだ。
告白しなかった過去の自分を相当恨んだ。
今も…高杉の後ろ姿を見るだけで動きだそうとしない、勇気がない俺がとても情けねぇ
その時、隣に並んで歩いていた万斉が高杉にキスをしたのを見てしまった銀時は、食べる気が失せ万事屋へ繋ぐ道をユタユタと歩いて行ったのだった。
「お似合いだった…よな。あいつ等」
ふぅと溜め息をつき路地裏の曲がり角を曲がった直後ばったりと会ってしまった。銀時が好きな高杉に…。
「…高、杉」
「なんだ銀時か、びっくりさせんなよ」
「……」
「どうした??」
「なんもねぇよ。てか、おめぇも水くせぇな」
「……はぁ??」
高杉は銀時の言葉に理解ができず口をポカンと開けた。その様子に銀時は可愛いなぁ、と思っていた。
「河上と付き合っていたんなら言ってくれよ。銀さん花束プレゼントしたのに」
「…何言ってんだよ、お前」
「隠さなくても良いって今朝見たんだ、お前等が歩いてるのを」
「散歩していただけじゃねぇか」
ムッと眉間に皺を寄せ銀時を睨み付ける。銀時は、まだ否定するんだと冷たく笑い見上げてくる高杉を見下ろした。
わざわざ俺にあの事言わせるわけ??
酷いねー、晋ちゃん。
「河上くんとチューしてたじゃん」
「……な?!」
ホラ、動揺した…。
あ、なんかムカムカして来た…。
「ま、待てよ銀時!!誤解だ!!」
「何焦ってんだよ??別にいけないっつってないでしょ??」
「違う、んだ。俺は……いや、もういい」
じゃあな、と言い高杉は銀時の横を通り過ぎていった。銀時は、その小さな後ろ姿を見つめ溜め息をついた。何しているんだろと空を仰ぐと人影がチラリ…。
「こぉぉんの…」
「……へ?!」
「馬鹿もんがぁぁぁぁぁ!!!」
「ぬうおあぁぁぁぁぁあぁぁ!!!?」
銀時が後ろへ下がると地面に刀が突き刺さり、ヒビが入った。あわわわ、とあたふたしているとサングラスをかけイヤホンからはシャカシャカと聞こえツンツン頭の男が砂煙から現われた。
「か、河上万斉?!」
「ぬしは、馬鹿でござるか?!確かに拙者は晋助の事が好きだ!!だがな、晋助は貴様が好きなんでござるよ!!」
「…はっ、キスしたおめぇが何言ってんだよ」
「してないでござるよ…。主は勘違いをしている。後ろからはキスしてるように見えたかもしれんが、あれは晋助が目にゴミが入ったといったからとっていただけでござる」
『違う、んだ。俺は……いや、もういい』
「……あ」
銀時は、高杉がなんて言おうとしたのか分かり目元を片手で覆った。なんてことをしてしまったのだろう、と後悔した。それを見て万斉がニヤっと笑った。
「…行かなくていいのか??白夜叉が行かないのなら拙者が追いかけ晋助をもらうでござるよ」
「……行かせねぇよ」
「……」
「あいつは…俺のだ」
そう万斉とすれ違う間際に呟くと銀時は高杉を追いかけた。少し走ると高杉の姿を見つけた銀時は、全力疾走。息が上がりながらも愛しい人に近付く。手を伸ばし細い腕を掴むと力任せに振り向かせ抱き締めた。
「ぎ…とき」
「ごめん…高杉。河上から全部聞いた」
「…銀」
「好きだ…好きだよ晋助」
何を今まで迷っていたのだろうか。
迷わなくても答えはすぐそこにあったんだ。
(嘘じゃないんだよな?)
(……ちゅ)
(…ッッ!!?///)
(嘘じゃないだろww)
(…ぁ、あ)
*fin*
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すみません!!
待たせた挙句ひどい作品になってしまいました;;(汗)
話がグダグダですが、ほんの少しでも楽しんでもらえるのなら嬉しいですww
12.17 冬夜