記念リクエスト
□伝えたい言葉
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「はぁ!!?先生の事が……むがッ!」
「ばッ、馬鹿!!声がでけぇ!!」
只今、昼休みで土方と高杉は屋上で寛いでいた。二人だけではなく周りの生徒も複数いた。土方が相談があるんだ、と高杉に言ったのが始まりである。どうせ昼休み暇だしと思いそれを引き受ければ驚きの一言に言い返そうとすれば手で口を覆われたのだった。
「気色悪い、よな」
「馬鹿だな、俺がそれ聞いただけでお前との仲をやめるわけないだろ」
「…晋助」
「恋愛すんのは男だろーと女だろーと人それぞれ…好きなら同性でも良いじゃねぇか」
「…ありがとよ。お前が友達で良かった」
高杉は、当たり前だろ。っと笑い内ポケットから煙草を取り出した。煙草に火をつけ肺いっぱいに吸い、ふぅ、と吐く。高杉は、あっと呟き隣りでレモンティーを飲んでいる土方に顔を向けた。
「先生の何処がいいわけ??」
「…ブフッ!!?」
含んでいた飲み物を吐き出し真っ赤に顔を赤らませ高杉を見つめた。あまりにも面白い面に高杉は、クスッと笑った。
「ななななんだよ?!いきなり!!」
「相談なんだろ??それぐらい教えろよ」
「…ッお前楽しんでないか??」
「気のせいだろ。…ま、何処が好きっつっても全部なんだろ??多串〜」
「……あ、ぁ」
「クク…ッハハハハ、おもれぇ」
「やっぱり楽しんでるじゃねぇか!!」
ぎゃあぎゃあと騒いでいると昼休みが終わるチャイムが鳴り二人は3Zへと戻っていった。5限目の授業は国語…。土方が好きな国語教師であり3Zの担任である坂田銀八がやって来る。二人は席につく少し前にメールで相談するように、と約束をした。全員が席につき5分後に銀八が3Zに来た。相変わらずけったるそうにしている。
「よぉし、授業やっぞー。今回はテスト範囲やっからノートとっとけよコノヤロー。…じゃ、教科書45ページ開け〜」
高杉は、後ろの席から銀八が真面目に読む姿を見つめ首を傾げた。
俺ァ、先生の何処がカッコいいのかわかんねぇな。
すると、膝の上に置いていた携帯が光だし土方からのメールが来た。高杉は携帯を開き相談相手=信頼されている、というのが嬉しく二人をくっつかせたいと思っていた…。
この時までは―…。
†伝えたい言葉†
「はい、そこぉぉぉぉ!!!ノート写しなさい」
「……」
「シカトすんな、高杉ィィィィィィィ!!!」
「あ…、俺か」
「おめぇに決まってんだろぉぉ!!」
チョークを投げ付けて来た銀八に高杉は少し首を曲げスンナリかわす。周りからはおぉ〜という歓声。
「銀さんのチョーク投げをかわしただとぉ!」
「不良ナメんなよ」
ニヤッと笑うと銀八は悔しそうにし授業を再開させた。高杉も、携帯を開きメールを再開させた。
12/5 13:25
To:トシ
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どうしたら良いと思う??
お前なら、どうする?
どうする?って言われても俺、正直いうと恋愛とかした事ねぇから分からないんだよな。
12/5 13:29
To:晋助
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俺なら…アピール、する??ρ(.. )
俺は、お前が好きなんだー!!的な??
うわ…俺キモッ!!
もし、これが広がったらきっと死ねる…。
言うだけで絶対ェ、んな事しねぇよ!!
きっとコイツだって―…!!
12/5 13:33
To:トシ
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そうか!!
試してみる価値あるな!!
馬鹿だぁぁぁぁ!!!コイツ絶対ェ馬鹿だぁ!!
いや、確かにやれる奴ならやるだろうけどよ、コレ思い付かなかった奴がすんなりコレやろうとするか?!普通!!?
まぁ、こうゆうメールが放課後まで続いたのだった。5限目は銀八が何度も注意してくる為、仕方なく黒板に書かれている案外綺麗な文字をノートに書き込みながらメールをした。6限目の、坂本の授業では睡魔と戦いながらもちゃんと土方の相談相手をしてやった。彼が友達であるからこそ…頼ってくれるからこそ、叶えてやりたい、ただそれだけのことなのだ。
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