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□第6話
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やべぇ、しちまったよ…。
とうとうしちまったよー!
我慢出来なかった…。
それに…あんな寂しそうな目で見られたらやらずに得ない…。



「銀さん!何処行ってたんですか?!」

「なんで、おめーが居んの?」

「神楽ちゃんが銀さんが居ないって電話して来たんですよ!」

「あっそ。まぁ、今日は遅ぇから泊まれよ。」

「そうですか?ありがとうございます」



銀時は寝ているクロを連れてソファの上に降ろし、銀時も腰を降ろす。
黒猫の頭を撫でながら考え事をしていた。
そう、片目の男の事を…。
脳裏に浮かぶのは…高杉の寂しそうな顔、だけ。あの顔を見る度、胸らへんがズキッと痛んでいた。




「…なんとか出来ねぇかなぁ」




溜め息混じりで出た言葉。
あんな顔されて黙っておく性分ではない。
銀時も銀時なりに考えているが、何をすればいいのかが思いつかないらしく頭を抱えている。



「もー、どうしたら―…あ」

「うっさいアル!!!
おかげで起きてしまったじゃねぇかコンチクショー!!」

「……」



『クク、一度会ってみてぇなぁ。その"神楽"って奴に。どんだけ大食いなのか見てみてぇ…。ツッコミの"新八"って奴と、"定春"っつー奴にも会ってみてぇ。』



不意にさっき高杉と話した話題が銀時の頭を過ぎった。何かを思い付いたのを気付いたのか神楽と新八は見合わせ首を傾げた。




「おめー等明日の夜出掛けっぞ」

「何でですか??」

「何処かに行くアルカ?!」

「あぁ。会わしてぇ奴がいんだ。定春は流石に無理だが。あ、拒否権ねぇからな」

「…分かりました」

「了解ヨ」




銀時が黒猫を抱き上げると起きた猫が銀時の鼻を舐め、尻尾を振る。



「銀ちゃんに、もっそい懐いてるヨ。」

「だろww」

「ところで銀さん明日何処に行くんですか?」

「んなの、内緒だよ」



楽しみにしてるヨ、と神楽は言い押し入れに入って行き寝る体勢に入った。
新八には、銀時がいつも寝る布団を貸し銀時はソファで寝る事にした。
おやすみなさい、と新八は良い襖を閉めた。



「……。」



豆電球だけ付け天井をじーっと見つめ銀時は考える。
お腹に乗せた黒猫は体を丸めて寝ている。



あいつ…。
キスした時、嫌がらなかったな。
嬉しいけど、いきなりして悪かったなぁ。
…高杉、お前は、俺にどうして貰いたい??
俺は…お前を自由な外に出してやりたい。




そして、自由な外で一緒に居たい。




*next*


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