連載

□第14話
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「だからよぉ!!正面からズダダンと行けば良いだろ!?ズダダンと!!」

「馬鹿者!!前そうしたら着く前に体力奪われてピンチに陥っただろう!!」

「へぇ、ヅラ子さん意外と殺れる方なんですかぃ。女と思えねぇや」

「ああぁ。こいつ結構殺れる方でよ…ハハハ」




銀時達は、真選組と手を組んだあの日は夕方だった為次の日にして今、遊郭へと続く道の手前の家の壁に隠れるようにしてどうするか考えていた。




「万事屋!!作戦ぐらい考えとけよ!!ホント使えねぇ奴だな」

「そう思ってんならてめぇが少しでも考えてこいよ!!!マヨ方が!!!」

「何処にあるか分かるわけないだろうが」

「そこにいるジミー使えば少しは分かったんじゃないの!?大串くん!!」

「旦那!!いくらなんでも無理ですよぉ」




ホラ見ろ、と言う表情を現した土方に対し銀時は苛つきなんだ、真選組って役に立たねぇんだな、と言い返してやると土方が胸倉を掴み銀時も掴み返しぎゃあぎゃあと騒ぎ始めた。近藤が止めにかかったが頭を真上からぶん殴られプスプスと頭から湯気を漂わせていた。




仕方ないじゃん!!!どうしても頭から高杉が離れなかったんだからよ!!作戦を考える暇なんかなかったんだよ!!!




「…銀さん」

「大体てめぇはよぉ…」

「銀さんッッッ!!!!」

「あんだよッ!!!ダメガネ新一郎くん!!」

「新八だっつってんだろ!!なんなんすか!!」

「新八だろーと新一だろーと新一朗でも同じダメガネでしょう……が??」

「……にゃ〜」




足元を見るとクロが足元に頬を寄せゴロゴロと喉を鳴らせスリスリと擦っていた。銀時はその場にしゃがみクロの頭を撫でた。何で此所にいるの??と呟きながら。




「……黒猫??」

「みたいですねぃ」

「銀時、俺達は遊びに来たんじゃないんだよ!!今から戦いに行くというのに」

「ゴリラ連れて来てんだからいいじゃん。つか、俺が連れて来た訳じゃない」

「あれ?今ゴリラって言わなかった??ねぇ、言ったよね?!」

「言ったゴリよ」




近藤が刀に手をかけ土方が止めに入り落ち着けと言っている。その様子を新八と山崎のジミーズは苦笑いし、向こうでは沖田と神楽が睨み合っていた。銀時は未だクロの頭を撫でていたがクロが急に動き少し奥の建物の壁をカリカリ引っ掻いて、にゃおと一声鳴いた。銀時は、首を傾げながら近寄ると再びカリカリと引っ掻いた。




「なんだよクロくん。此所には何もないだろーが」

「…にぃ〜」

「だから何もないっつってんだ………ろッ??」





クロが何回も引っ掻く為、銀時は何もない事をクロに証明させる為に壁に手をおき少し体重をかけた途端、普通なら壁が体重を支える筈なのに奥へと入りいきなり過ぎて銀時はバランスを崩し地面がない行き先真っ暗の暗闇の穴へと落下して行った。ぎ…銀さぁあん!!と新八の声がしたが銀時はそれどころではなかった。





「うおあぁぁあぁぁぁあ!!!!!!」





死ぬ!!!これ絶対ぇ死ぬ!!!何なんだよ!!!
此所忍者屋敷かなんかか!?ってそんな事考えてる場合じゃねぇぇぇ!!!




「銀さぁあん!!!」

「あぁああぁぁ、助けてー新八もーん!!!!
…………いてぇ!!!!」




ドスンッと衝撃が走った。顔面からいった訳で飛び跳ねるほどの痛みに襲われた銀時だった。顔を抑え座り整え辺りを見渡すと薄真っ暗だった。だが、道が奥へと続いていた。すると、チリンと横から音がし振り向くとクロがちょこんと座っていた。




「…何で大丈夫な訳??痛くないの??」

「…にぁ」

「銀ちゃーん、生きてる〜??」

「何とかなぁ…てめぇ等も降りて来い。こりゃあ…良い所かもしんね」




見張りの天人共に合わずに済むかもしれねぇな。此所って…地下通路っつーやつか?上から突っ走るより下からのほうが良いかもな。




『あぁぁぁぁあぁぁぁあ!!!!!!!』

「ん??……い゙?!ちょッ、まっ!!」

『ぎゃあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあ!!!』




銀時の元へと行った6人だったが思った以上の高さで銀時の上へと落ちていった。6人の体重がのしかかって来たため銀時の口からは魂が出てきそうであった。




「し…死ぬかと思った。銀時の馬鹿者!!高いのなら高いと言わんか!!!」

「普通に分かれよ、くそヅラァ!!!」

「言い争っている場合じゃないぞ銀時くん」

「うっせ、糞ゴリラ!!」

「総悟!!てんめ、どさくさに紛れて俺を刺そうとしただろ!!!」

「いやだなぁ、土方さん。する訳ないじゃないですか」

「嘘付け!!じゃあなんだその右手に持ってるやつぁ!!!」

「いや、いいからどいてくんね??重たいんですけど…」




あ…と呟き銀時からのきやっと銀時は立ち上がる事ができた。ゆっくり深呼吸をした。




「よし、行くか」

「あぁ」




高杉…お前を苦しめている爾来をブッ倒してお前を自由にしてやる。お前を縛っている鎖なんか俺が引きちぎってやる。





高杉の声が聞こえた気がしたんだ…。
俺の助けを呼ぶ愛しい愛しい彼の声が…。






今から君を助けにいきます。
そして…優しく抱き締めさせて下さい。









君を自由にさせてあげられるのは俺だけだ。








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