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□第2話



今は、かったりー数学の時間。
大学の勉強は、意味が分からない。
なにが言いたいのアレ。




「ハァー…。」

「呪ってやるぅ」




いきなり、耳元から聞こえた声に驚いてしまい…




「ひぎゃあぁぁァぁぁァぁァぁァあ!!!!?」





第2話




「クク…ハハハハ。」

「笑い事じゃないってぇの!!!お前のせいで廊下に立てられたでしょうが」

「プッ…ハハハハ。あ〜、おもしれぇ…」

「……」

「拗ねんなよ。だいたい、お前が勝手に叫んだだけだろ…。俺は悪くない。」

「驚かす晋助が悪いんだろ!?銀さん勉強してたのに…」

「いかにも暇そうだったぜ」




全くこの子は!!
油断した俺がいけなかった。
まさか話してくるとは思っていなかったしな…。




フワフワ、と浮かんでいる晋助。
まぁ、俺しか見えないんだ…。仕方ないか。
話せる奴がいたら、きっと俺だって嬉しい筈だ。




「…晋助ww」

「あ??……お前何か企んでるな。その笑み怪しいぜ」

「屋上行こっか。どうせバレねぇしww」

「クク、良いけどバレた時ァ知らねぇぜ」

「おぅ」




ペタペタと廊下を歩いて目指すは屋上。
さて、今日は何を話そうか…。




「銀時…、お前は将来何になりたいんだ??」

「将来か…??」

「そうだ。あるんだろ」

「うーん、笑うなよ。…国語教師かな。」

「……。」




黙ったぁぁぁぁぁ!!!
馬鹿にしてやがるなこいつぅぅぅ。
絶対ぇ馬鹿にしてる!!
あーあ、銀さんのデリケートな心にひび入ったぁ。




「国語教師か…。良いじゃねぇか…。」

「ま…まぢでか」

「あぁ。似合ってる」

「……晋ちゃん」




何こいつ…。
すっげー良い奴なんですけど。しかも…なんか可愛ッ。




「…とでも言う訳ねぇだろ。馬ァ鹿」

「……。」




訂正ィィィィィッッ!!!!
悪い奴でムカつく奴ー!!
そして、可愛くない!!!




「クク、銀時は面白ぇな。すぐに信じるだからよ。嘘に決まってんだろ」

「晋ちゃん、何処が本当か何処で冗談か分からないよ」

「そうか…??」

「うん!!…で、今言った事は、冗談??本当??」

「本当だ…」




きゃあぁぁぁぁ!!
なんなのこの子!!?
照れるじゃんかぁぁ!!




「今思ったけど、晋助って高2ぐらい??」

「ん……あぁ。」

「年は覚えてんだ」

「そうみてぇd……」




手を伸ばし触れようとしたが、空気が避けるだけ。何故か無性に晋助に触りたくなった。
理由なんて分からない。




「あ…悪ィ。」

「良いんだ…。気にしてねぇからよ」




悲しそうに微笑んだ。悪い事をした…。
気にしてないはずなのに。




「俺もよ…」

「……ん??」

「俺も…銀時に触れてみたい。こんなにも…近くにいるのに…話しも出来るのに触れられねぇなんてよ……。」

「晋助」

「いつ消えるか分からねぇ…けど、消えない限りは側に居たい。」

「喜んでww俺だって側に居て欲しい」




ニカッと笑うと晋助もそれにつられニカッと笑った。




でも…不思議に思うんだ。
晋助を見た時は…確かに見覚えがないと感じていた。だけど…なんでだろう。
晋助が笑った顔を見ると初めて会った感じがしない。





何処かで会った気がしてしょうがなかった…。





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