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□第5話
晋助と出会ってもう2ヶ月。
毎日話したりしていて…
ある事に気付かなかった。
そう…テストだ。
第5話
「………。」
「……。」
今は…国語のテスト。
テスト自体を忘れていた俺は当たり前に苦戦中…。晋助ときたら、俺の顔を見たりテストを見て眉間に皺を寄せたりしている。
その繰り返しで可愛いくて仕方ない…。
「なぁ、銀時…??お前…国語教師になりたいんだよな??なんで解答用紙が白紙に近いんだ?」
「あのねぇ、銀さんをナメるんじゃありません。今、文章を読んでいたの。」
普通の声で話せば回りから変に思われる為小声で言い返す。
「…どんな話か後で教えろよ。」
「クス…分かったよww」
「笑うな…」
相変わらず可愛いなぁ。
どうして君はそうやって銀さんの心を揺さぶるのかなぁ。こう…ぎゅうってしたくなるじゃん!!!
晋助とちょこちょこ話ながらも無事テストが終わった。テストが3限目で終わり教室には俺と晋助だけ…。
「銀時、さっきの話なんだよ」
「クリスマスの話だよ。この前、見に行ったデカいツリー覚えてる??」
「あぁ、クリスマスになると綺麗なんだろ?」
「あのツリーを使った話だよ。」
「そうなのか?」
「うん。簡単に説明するとね。
付き合っていたカップルが離れ離れになったけど前から約束していたツリーの場所で感動の再開をしたっていう話だよ」
「へぇ…、実話か??」
「まさか。フィクションだよ」
「何だ…」
「……晋ちゃん。
もしかして、ロマンチック派?」
「死ね、糞天パぁ」
「すみませんでした。調子に乗りました。」
そこまで言わなくても…。
まぁ、可愛いから許す!!一つだけ分かったww
晋ちゃんは分かりやすい!!
だって、顔が赤いもん♪図星なのか…。
「帰ろっか。」
「あぁ」
俺と晋助は教室を出て行った。
その途中、辰馬とヅラが全力疾走でこっちに向かって来た。
「お前ら、廊下はゆっくり歩きましょうって習わなかったのかコノヤロー」
「それは良いのだ!!銀時これを見ろ」
「あ…??」
ヅラに渡されたのは2ヶ月前の新聞だった。
そう…晋助にあった日の一日前。
「これが…なんだっつーんだ……よ。」
目に飛び込んで来たのは、
俺達3人が卒業した『銀魂高校』という文字がデカく載っていた…。
内容は、ナイフを持った男が小さな子供を襲おうとしたのを銀魂高校の男の子が庇い怪我をしたらしい…。
「…何だよ。コレ」
「掃除をしていたエリザベスが見つけたのだ」
「怖いのー。その子大丈夫じゃろうかぁ」
確かに…そこには意識不明の重体と書いてある。心臓に近い所を刺されたらしい…。
考えるだけで恐ろしい。
「……ッ!!!?」
あるモノに目が付きそこから目が逸らせない。辰馬とヅラが近くにいるのに遠くから聞くみたいに小さい…。
子供を庇ったのは銀魂高校2年生―…
「高、杉……晋…助」
晋助が…。新聞から目が離せなかったが新たな事に気付いた。
晋助がいない―…!!!
「銀時、何処行くのだ!」
それどころじゃない!!
さっきまで俺の側にいたんだ…!!
さっきまで話していたんだ。
何処に行ったんだよ…。晋助…!!
俺の側から離れないでくれ!!
*next*
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