拍手

□第3話




雨が凄い降っている。
朝っぱらから大雨だ。



「雨酷ぇな」

「そうだな。こりゃ一日中降るな…。」




銀時と高杉は窓際から外の景色を見ていた。
蛙が楽しそうに合唱しているのを聴きながら休み時間を過ごしていた。




「銀時、高杉。次の時間は武術だ。
道場に移るぞ」

「「へいへい分かったよヅラ」」

「いちいち同じ事を言うな!!」




近頃高杉も桂と話すようになった。
桂のしつこさに負けたからだ…。




「銀時次は引き分けじゃなくて俺が勝つからな」

「は、上等じゃねぇか。まぁ、俺が勝つけどね」

「んだと、てめぇぇ!!!」





第3話





「あれ…??」

「どうしたんだよ、銀時?」

「竹刀が一本足んねぇんだよ」

「仕方ねぇな。これ使えよ」

「高杉は…??」

「倉庫から取りに行く。
だから、練習しとけよ。」




銀時が止めるより先に高杉はとっとと雨の中外にある倉庫へと走っていった。




別に良かったのに。
高杉が取りに行かなくても俺が取りに行くのにさ…。




「銀時、勝負しろ。
言っておくが今回は負けないからな」

「は、俺がヅラに負ける訳ねぇだろ」

「言ってくれる」




銀時は桂と闘っている間一向に戻って来ない高杉の事を考えていると桂に一本取られてしまった。




「ふははは、俺の勝ちだな。見たか俺の実力を!!」

「今のはたまたまだっつーの」

「なんだ銀時、負け惜しみか」

「…調子こいてんじゃねぇぇ」

「グハァァァァ!!!?」




桂の言葉に頭に来た銀時は桂を殴りもう一発殴ろうとしたが、『何するのだ!殴る事なかろう!!』と言い桂が銀時に殴り返した。
回りの奴等に止められたが銀時と桂は暴れるばかりで喧嘩の終わりが見えず結局は先生である松陽にこっぴどく叱られてしまった。叱られても喧嘩が終わらない為松陽に『頭を冷やして来なさい』と言われ廊下に立たされてしまった。




「てめぇのせいだからな」

「貴様も悪かろう」

「うっせ……あ、そういえば高杉の奴遅ぇな。
ちょっくら見て来るわ」

「貴様まさか、逃げる気か」

「んな訳ねぇだろ。高杉迎えに行くんだよ」




じゃあな、と桂に言い銀時は土砂降りの雨の中倉庫へと続く道を走って行った。




.
次へ


[表紙へ戻る]

ゲームブックを検索



©フォレストページ