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□第5話



最近…気になる事がある。
俺ってさ、『ホモ』な訳??
え?んなの知らない。おいおいそれ酷いんじゃねぇの??俺達、友達だろ??…は?違う?
なら、親友か??有り難ぇなぁ。
ん…、単なる「腐れ縁」だって?
最終的には絞めっぞ、糞ヅラ!!!!
なに?「ヅラじゃない桂だ」?んなもん知るかぁ!!!結局はヅラなんだよ!!馬鹿、阿呆!!
もうてめぇには相談しねぇよ!じゃあな!!




そう、最近悩んでる事…高杉が気になってしょうがないんだ…。





第5話





「はぁ…どーしよ。なんなんだろ、この想いは…。うわー、銀さん乙女〜、きーもーい」

「あぁ…きめぇ」

「たたた高杉!!!?急に出て来んなよ!!
びくったぁ。つか、盗み聞きかコノヤロー」

「好きで聞いた訳じゃねぇよ」




高杉のいきなりの登場に銀時は驚いた。
高杉の事を考えていたら本人が出て来たのだから、当たり前に銀時は照れ隠しに励んでいる。



「高杉は、どうしたんだよ?」

「ヅラが詰まんねぇから銀時探しに来た」

「…そっか、一緒にいる?」

「あぁ…」




…何なのこの子ぉぉぉ!!!!
めっさ可愛いやんけぇぇぇ!!!
銀さんの心を揺さぶるなんて…罪な子!!!




「最近…お前が相手してくんねぇから詰まんねぇじゃん。俺の事避けてんのか?」

「まさかっ!避けてる訳ないじゃ「嘘だ…」

「え…?」



高杉は銀時の隣に座り、口を「へ」の字にさせて銀時に愚痴る。



「お前、様子が前よりおかしい。
気になるじゃねぇか。言いたい事があるなら言えよ。」

「高杉…」

「…俺の事嫌い、か??」




高杉に自分の事嫌いかと聞かれた銀時は、俯いた高杉の頭をガシガシと撫でた。
銀時の行動に驚いた高杉は、止めろよ、と言いながら銀時の手を退かし銀髪の男を睨むと、銀時は困ったように笑っていた。
勿論、高杉には何でそんな顔をするのか分からなかった。


「何で…そんな顔すんだよ」

「いやぁ、まさか高杉がそう思ってるとは思わなかったからさ…。…ごめんな、不安にさせて…。」

「…俺の質問に答えろよ」

「え…??」

「嫌いなのか違うのかだ!嫌いなら俺は、キッパリと諦める。違うのなら―……あ」

「高杉…それって」




銀時と目があった高杉は、顔を林檎のようにし、急いで立ち上がった。銀時も、今度は隠しきれず顔を赤くさせた。それもそうだろう…まさかの両思いなのだから。



「……か、帰る!」

「まぁ、待てって。俺まだ返事返してないんですけどぉ。」

「もういい、死ね天パ」

「ちょ、酷くね!?銀さん高杉の事めっさ好きなのに!!」

「へ…?!」



銀時は、掴んでいた高杉の腕を引っ張り抱き締めた。高杉は、「う」、「あ」、「い」とか緊張した声を出していたが、ゆっくりと銀時の着物に手を伸し掴んだ。
その手は、緊張のあまり微かに震えていた。



「まぢで銀さんの事好きなの??」

「嫌なら放れてるっつーの。」

「あー、俺ってば幸せ者。
あ、言っとくけど俺が「攻め」な。高杉は「受け」ね。OK??」

「…なんだよ?"攻め"とか"受け"とか」




知らないんだぁ!と銀時は心の中で思い高杉の天然さに笑えた。


「なんだよ、教えろよ」

「そのうちねwwよし、そろそろ帰ろうか。でないとヅラが―…」

「銀時、高杉!!!此処でさぼってないでって…何しとんだぁぁ!!」

「ほらな…」



予想していた通り桂の登場に高杉は驚きを隠せないでいた。高杉は、銀時が少し放れようとすると着物を掴んでいた手に力を入れ無意識に銀時を放さないようにしていた。



「高杉??」

「あ、いや!!違うぞ、これはその」

「可愛い奴」



でこにキスをし、ニタリと笑った。高杉は、口を金魚みたいにパクパクと閉じたり開いたりしていた。
銀時の行動を目の前で見た桂もだ。




「何をしとるんだぁ!!お母さんそんな子に育てた覚えはありません!!」

「「育てられてねぇよ。
てめぇが親だったらハゲてるよ」」



おのれー!!と桂は怒鳴り二人を追いかける。
笑いながら銀時は、高杉の手を握り走り出す。高杉は、懸命に銀時に付いて行く。




結果、3人共授業に遅れ松陽に怒られたのであった。





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