その他

□感謝
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「おい夏目」

自分の名が呼ばれ、声がするほうへと顔を向けると、木の上にでっかい猫が座っていた。

「なんだ、ニャンコ先生か」

「ムッ!なんだとは何だ!」

ニャンコ先生は毛を逆立て木から降りようとした。

「その木、結構高いから気をつけ


「ゴフッ!?」


いわんこっちゃない」

華麗に飛び降りようとしたみたいだが、着地する際、間違って背中から地面にぶつかってしまった。

「ほら、大丈夫か?」

「せ、背中が・・・」

「この前は腰だったな」

この猫は学習しないのだろうか?その前に猫なんだからそれぐらいできるようになるだろ。
あ、太すぎてもうそんなこともできないか」

「わしは太っておらん!」

「いや、十分真ん丸だ」

心に思っていたことをつい口にしてしまっていたらしいが、別にかまわない。

「太ってなどおらん!こんなにもキュートでプリチィだというのに」

どこから出したのか、鏡で自分の姿を見ていた。

「先生って、ナルシストだったのか?」

「にゃに!?だれが名取の小僧じゃと!?」

「いや、そんなこと言ってないから」

誰もいないのに誰に向かって威嚇しているのやら。これだけ見ていると普通の猫にしか見えない。

だけど、先生にあっておれの中はいろいろな物であふれかえったんだ。

レイコさんのこと、妖怪のこと、友達や家族、これら全部、先生のおかげで見つけることができたと思ってる。

「ほら、家に帰ろう」

おれはニャンコ先生を抱き上げ進む。

だからね、先生には感謝しなくちゃいけないんだ。


誰もいい、静かな今なら言えるかな?


「先生、」

先生の背中をやさしくなでながらいう。

「ありがとう」

そして、これからも一緒にいてくれ。



END

あとがき

何が書きたかったセカンド!(1stはヘタリア)
たぶんほのぼのが書きたかったんだけど、わけがわからないものになってしまったという。

またいつか再挑戦したい!

 

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