めだ箱
□きみ思ふ
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いつも君のそばにいるめだかちゃんが
いつも君とじゃれ合っている阿久根君が
いつも君が優しくする女の子が
いつも君を見つめている小さな子が
いつも君を陰から見ていられる宗像くんが
いつも君に守られる箱庭学園の生徒たちが
いつもきみが――
いつもきみと――
いつもきみを――
いつもきみは――
いつもきみに――
いつもきみだけ―
いつもきみのみ―
いつも―――――
いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも
―あの子のそばにいる君たちが―
羨ましい、妬ましい、憎らしい、未練たらしい、憎たらしい、自慢たらしい、小憎らしい、嫌みたらしい、忌々しい、疎ましい、口惜しい、狂おしい――――
いつも君が誰かと一緒にいるのが物狂おしく感じる
いつから僕は君を見ていた?
(いつから君は僕を見ていない?)
いつから僕は君と離れた?
(いつから君は僕から離れた?)
いつから僕は君を守れなくなった?
(いつから君は他の人を守れるようになった?)
自問自答に答えが返ってくることはない。
「ねぇ、」
僕の声を、話を、視線を、心を、魂を、僕のすべてを
「僕は君のことが好きで、いとしくてたまらないんだ」
聞いて、見て、僕を感じて
「もう僕は」
君なしじゃ生きられない
「あぁ、」
僕の胸に渦巻くこの感情が抑えられなくなる。
「今すぐにでも」
君を
トジコメテシマイタイ