めだ箱
□有為転変
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彼女と出会ったのは小学校に入るよりももっと前
彼女にあった瞬間から、オレの中にはあるものが生まれた。
たぶん、いや絶対。
これがなければ、俺は今、彼女の隣にいることはできなかっただろう
彼女と知り合い、彼女と話、彼女のそばにいることで、俺は、俺という自我を保てた。
けど、
それももう不可能だ。
彼女を見ることも
彼女と口をきくことも
彼女のそばにいることも
もう、すべて不可能になる
彼女の近くにいることもできなくなる
すべて
すべて
あの時と同じように
無になってしまう、