過去拍手
□ホワイトデー 霧ver
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昼の騒動からだいぶ経ち、店を閉める時間がやってきた。
「じゃぁツナさん、ハルたちはお先に失礼します!」
「お疲れさまでした!!」
「うん。二人とも気をつけて帰ってね」
先に帰る二人を見送り、一人残った綱吉は店の掃除を始める。
「お昼のドッキリは楽しかったな。そうだ。来年はオレが驚かそうかな」
なんてことを考えながら今日を振り返る。
「さて、掃除も終わったし今日はもう店じまいかな?」
「おや、まだお客はいますよ?」
「うえっ!?」
自分以外の声がして急いで声がするほうへ振り向くと
「む、骸!?」
「くふふ、こんばんは」
パイナップル頭、じゃなくて隣町で同じくカフェを営んでいる六道 骸が優雅にお茶を飲んでいた。
「あ、うん。こんばんは。っじゃなくて!!」
あまりにはまりすぎている骸に最初からのまれそうになったが、何とかとどまり話を戻す。
「お前どうやって入ったんだよ!つか何でここにいるんだよ?」
いくら掃除に夢中になっていたからって、ドアを開ける音がしたら気付くし、もう店じまいの時間に何でこいつは来てるんだ?
「そんな細かいこと気にしなくていいじゃないですか」
「全然細かくねーよ」
「クフフ」
くふふ、じゃねーよ!何それでごまかした感出してるんだよ!
「それでですね」
あ、こいつ完全にスルーしやがった。
「綱吉君。バレンタインのお返しください」
「・・は?」
一緒に差し出された手をまじまじと見てしまった。
それから骸が言ったことを理解するのにたっぷり10秒はかかった。
「あ、あぁ!そういや骸にももらってたんだ。ちょっと待ってて、今持ってくるから!!」
「え?」
綱吉は急いで奥へと走って行った。