見上げた空は青かった。

□4 全力疾走
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「じゃあ…、エミさんはあの席に座ってもらいましょうか。」



「あ…ハイ。」




指された席は丁度外が眺められる窓側の席。私の好みの位置だ。
心の中で一人、ガッツポーズをして席に向かって歩きながら、ふと、自分の席の後ろに視線を向ける。




(あ…)



視線がバチリと合う。
後ろの席の相手は私の姿に驚いた表情を見せたが、次の瞬間、嬉しそうな笑みを零し、手を挙げた。



「よっ」





自分を自然に向かい入れてくれる態度を示す彼――安藤翼に私も手を挙げて彼と同じような動作で返事した。





―――――――――――






「疲れた…。」



どっと出てきた疲れに、溜息を零し、机にうつ伏せる。先程まで周りで私に質問していた生徒達は、休み時間ということもあり素早く立ち去ってくれた。質問されるのは嫌いではないが…、やはり恥ずかしさが残る。







「お疲れー。あれ?エミってクラスどこなの?」





「クラス?…ここじゃないの?」




美咲の質問に、首を傾げ答える。
その答に目を丸くした瞬間、苦笑しながら、違うよと否定した彼女は私を見て口を開いた。





「クラスってのは、ここじゃなくて…個人のアリスに合った能力クラスのことよ。次の時間はそこに行かないといけなくてね…。」












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