星屑の欠片

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うっす、おら結城エミって言います。
最初シリアスモードで始まったから、今回は少し明るく始めてみようと思います。


衝撃的な運命をくぐってしまった私の現在の状況はつかまり立ちをすることです!
小児の発達段階としてつかまり立ちはおよそ11カ月頃なんです。
つまり、結城エミ…いや違う。
日比谷エミは机を支えに必死に立ち上がりをしているんです。



私が生まれ変わった世界は現代の日本に比べ、電気機器などあまり発達はしていないがどこか住みやすい雰囲気を持つ場所だ。

とはいえ、まだ母親である日比谷雪さんから抱きしめられている私には、街中を全ては見渡すことはできないけども。


「―――あ、だーーー」

「――どうしたんだ?エミ。何か欲しいものがあるのか?」


低い野太い声と共に私を覆ったのは強面の男。だが、彼が発する声音はその顔には似合わない穏やかな色を示している。



強面のこの男は、私の第二の父、日比谷トオルさんである。



今日は、母親である雪さんは仕事とか何とか言って家には不在だが、滅多に家に居ない父親が今日の私のお守の日だ。


そう、今日、この日はトオルさんのパパっぶりが発揮される日なのである。


母が家を出る前、何か、医療忍者とか中忍とかそんな会話が聞こえたけども、気のせい気のせい〜。


中忍…とか。思い切り、ナルトの世界観だろ!



そんな私の意識とは反対に幼い赤子の欲求は自然と湧き上がるもので。
お腹が空いたと脳が欲求し、鳴き声を己の口唇から零れ落とした瞬間、部屋に響き渡ったのは、赤子の泣き声。



ミルクが欲しいのか、そう呟いた父親の声とともに家のチャイムが鳴り響いたのは同時で。首を傾げたトオルさんは鳴いている私を簡単に抱き上げたまま、玄関へと足を進めた。




勿論、先ほどまで泣いていた私の涙はチャイムの音で既にひっこんでいたが。




「―――はい。誰だ。」



ゆっくりとドアを開けた瞬間、己の視界に入ってきたのは銀髪と顔の八割は布に覆われているであろう男の人。


あ、と心の中で呟いた声とともに脳内に浮かび上がったのはナルトのキャラクター。



「―――ばぶばぶばぶ。(はたけカカシ)」


「――カカシじゃないか。どうしたんだ急に。」




トオルさんの声と共ににこりと笑みを浮かべた彼は、二人の子供に会いに来たと言葉を落とした。






え、まじで?








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