星屑の欠片

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―――今回の任務。
それは里外にでた忍びの援護と治療にあたるというもので。
己に向かってきた忍びを見つめ、刀にチャクラを練りこんだ私は瞳を細めた。



「風遁―――風藍舞の術」


瞬間、切り付けられる敵忍の体は地面へとなぎ捨てられて。
荒く息を吐きながら、刀を仕舞った私は身体を襲う疲労を感じながら視線を上に向けた。


「―――日比谷、生きてる〜?」
「名無しさーん。疲れましたー…」
「うん、お疲れー。じゃ、帰ろうか。」



木々で立つ木の葉の忍び達と己の先輩である名無しさんの声に頷いた私は、木々へと飛び上がった。






―――――――――――




「―――それにしても…1週間続けては…きつかったわね。」
「―――本当ですよ。…もう休みがほしい…」



―――病院勤務と任務に己の体の疲れはピークで。同じような扱いを受ける名無しさんの姿を見ながら足を速めていた私は、見えてきた木の葉の門を見た瞬間―――安堵の感情に捉われていて。
―――ふっと。意識が遠のく感覚―――と己の身体は地面へと降り立っていて。



「―――日比谷!?」


彼女の声を聴いた瞬間―――己の身体は誰かに受け止められていて。
温かい穏やかなチャクラの感覚に酷く安心を覚えながら意識を失った私は優しく頭を撫でる感覚を覚えていて。



「――――おつかれ。頑張ったな。」



――――その声を聴いた瞬間―――脳裏に蘇ったのは髪を一つに結い、私を見守ってくれた一人の男性の姿で。
―――胸にある不思議な感情がぽかぽかと優しく広がっていくのを覚えた私の意識は暗転した。









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