星屑の欠片

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「――大丈夫…?エミちゃん…」
「―――え?」
「…だって、悲しそうな顔してたから。」



綱出様の元へ行き任務内容を聞かないといけないため、集合場所へ待っていた私は心配そうに自分を見る親友の姿に目を細めた。
気弱で引っ込み思案な彼女は以外にも勘が鋭くて。私の表情に何かを感じ取ったのか首を傾げ長くなった髪を揺らしたまま彼女は声を落とした。



「―――…うん。昨日さイルカ先生とね…。」
「うん。」
「夏祭り一緒に行く約束したんだけど、途中で…帰ったの。」
「―――…え!?…何かあったの?」
「……うん。」



―――違う女の人と一緒にいたの。


私の言葉に目を丸めた彼女は私を見つめたまま黙り込んでいて。そんな彼女の視線に気づかない振りをしながら目を閉じる。



「―――なんかね。…自分がこんなにも嫉妬深いなんて思わなかった…。でも、仕方ないよね。

私は子供で…あの人と釣り合うなんて思ったことがないからさ。」



己の中に溢れる感情に唇を噛みしめた私は頭を優しく撫でる感覚に目を見開き。
視線を上げた先には私の頭を優しく撫でるヒナタの姿。



「―――あ、あの…」
「……」
「―――私は、…いつものエミちゃんが好きだよ。

だから…いつでも話して大丈夫だからね…」


彼女の言葉に、先ほどまで沈んでいた己の気持ちが穏やかな気持ちになるのを覚えて。
うん。と頷いた私は遠くから走ってくるキバの姿に瞳を眇めた。






















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