全てが優しい世界に満ちて
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―――ねえ、姉ちゃんはさ。どうして俺のこと助けてくれたの?
木の葉の里とは離れた土地。そこで敵と戦っていた彼の姿に自然と身体が動いた自分。
黄金色の髪を揺らし、見上げる蒼の瞳を見つめた私は安堵から口元が緩んだ感覚を覚えた。
(―――どうしてか〜…)
「―――だって、君。日比谷の友達だもん。」
―――知り合いを助けたいって思うのはいけないかな?
忍服が揺れるのを感じながら、小さく微笑んだ自分の姿に驚いた表情を浮かべるのは―――。
(―――うずまき…ナルト。)
透き通る蒼の瞳が見つめるこの世界を。
―――――彼を取り巻くその物語を私はただ、見ていたいと思ってしまったんだ。
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